小松彩夏「白衣の戦士」

昨日の記事に書き忘れた。

現役看護師が語る「白衣の戦士」第5回-お見送り-

 このドラマは中条あやみ水川あさみの二人が主演なので

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こういうシーンが多いが、一人の患者に看護師が二人付くことは無い。もちろん中条あやみが新人なので、まだ研修中でベテランが付き添っているということはあるが。一人が受け持っている患者が15人とか20人なので、手間がかかる患者でも二人が付いたら仕事が回らない。また、この娘が手間がかかるという設定になっているが、自分ひとりで薬が飲める、自分ひとりで食事ができる、自分ひとりでトイレに行けるなら、患者の中では最上級。寿司屋ならウニや伊勢海老クラスの良い患者。娘は昨年の夏に病院を変わって、現在は療養型の病院に勤めているので受け持ちの患者はもっと多く60人を2人で見ている。ほとんどの患者はまったく動かず意識もあるんだか無いんだか。ただ自分で寝返りを打てないので、定期的に身体の向きを変えないと床ずれができてしまう。動けなくて意識もほとんどない患者だとこの床ずれが要注意で、ひどくなると骨が出てしまうこともあるらしい。想像しただけで怖いよ。こういう話を平然と晩飯のときに話されるのもつらい。そこで患者の身体の向きを病室の端から順番に変えていくという、たこ焼き屋のような作業がある。

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これも病院ドラマではおなじみ、退院する患者のお見送りだが実際にはやらない。そもそも患者が退院するような時間帯に看護師が全員そろうことはない。夜勤の看護師がいるので、午後の4時ごろに来て翌朝まで働いて帰って行く。これが3交代の病院だとさらに全員がそろわないわけだ。ただいつも誰かがいないのはドラマ的にも芸能事務所的にもよろしくない訳で、ここが病院ドラマと現場のいちばんの違いだな。これを応用して、最終回に舘ひろしが出てきて、1話から9話までずっと夜勤だったという話は作れると思う*1

*1:ないない