北川景子「西郷どん」

こんな記事があった*1

  俳優の鈴木亮平が主演を務めるNHK大河ドラマ西郷どん」の第37話が7日に放送され、

  平均視聴率は9・9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったことが9日、分かった。

  大河ドラマの視聴率1桁台は、5度記録した2015年「花燃ゆ」以来3年ぶり。

  第37話は当初9月30日に放送予定だったが、台風24号関連ニュースに差し替わり、放送休止。

  1週遅れの放送となった。

記事はこのあと、「西郷どん」の紹介や37話のあらすじが書かれているだけだった。

  放送中止になったのは地上波だけで、BS(NHKはアンテナがあったら強制的に加入)では放送されており

  ネットの見逃し配信でも見られたことになぜ言及しない?

これだからマスゴミって言われるんだ。だがそれを書いたら今後「○○のドラマ、大爆死!」って書けなくなっちゃうからね。広告代理店は視聴率表を持って広告を取りに行くから、これの信頼が揺らいでしまうと困る。せめてドラマを楽しんでいる人、出演している俳優が好きな人は視聴率に惑わされずにいようではないか。
それにしてもこの「西郷どん」、とくに37話はネットで感想を調べるとボロクソに書いてある。

     

     将軍と自分の命を差し出す代わりに徳川の安泰を土下座して頼む天璋院篤姫


     

     江戸城への攻撃を止めるように泣きながら懇願する勝海舟


     

     西郷に切られるために白装束で待つ徳川慶喜


     

     無血開城後、徳川秘蔵の公文書を徳川の敵である西郷にあげちゃう天璋院篤姫

あまりにも史実と違いすぎるだろうと。私も詳しくはないが江戸城無血開城って、なにか一つの理由だけでなく、新政府側と徳川側がいろいろな要素を総合的に判断した上で実現したことではないかと思うんだ。なのですっきりわかりやすく一話にまとめるために「そういう行動は起こさなかったが心情として大きく離れてない」なら良いと私は思っている。司馬遼太郎の作品によくある「その行動は取ったが心情はそうではない(当時の人はそのようには考えない)」の逆な。だってドキュメンタリーではなくてドラマだろ。「戦国自衛隊」ほどではないだろうに。
西郷隆盛の生涯よりも北川景子を見るために視聴している私。この37話は北川景子のために作られたといってもいいくらいの内容だったよ。敵方の下級武士である西郷に対して頭を下げてまで頼んだのに断られたときの表情。
     
マンガなら「くうう」とか「うぬぬ」と吹き出しがつくシーン。絶望と怒りが混じった表情になっていた。これを告げた西郷もつらい。そそくさと立ち去る西郷の背中に

     

     「待て、西郷!」

ドスのきいた声で呼び止める。「わりかし強めの役」を数々こなしてきた北川景子の真骨頂。そして無血開城後の西郷と天璋院篤姫の別れ。薩摩弁で西郷に声をかける天璋院篤姫

     

     「西郷、我らはいつまでもそなたを見ちょってん!」

     

その後の鈴木亮平の面はゆい表情もいい。親子のように手を取り合って立ち去る天璋院篤姫と幾島。
     
「久しぶりに会ったんだから飲みに行こうぜ」、「3人で写メ撮ってインスタにアップしよう」、「ハグしようハグ」とか言ってもおかしくない場面だが*2天璋院篤姫は後ろを振り返ることもなく立ち去る。それを見送る西郷。この二人の立場や身分の差が悲しい。宮崎あおいの印象が強かったのでどうなるかと心配したが、良かったと思うけどなあ、北川景子篤姫。でも9.9%