秋の映画まつり「狂い華」

行ってきたよ、小松彩夏がひさしぶりに映画に出演するのだから取りあえずは行かないとダメだろう。ただ、映画自体は悪い予感しかしない。
     
若手の映画監督3人が初めてホラー映画に挑むという企画。1日1回、20時半からのレイトショーのみで観客は30人くらいだった。この時間で、宣伝もほとんどしない映画だからまずまずの入りではないか? 小松彩夏が登場するのは1話目。これの主役は「家売るオンナ」の最終回で車椅子のバレー少女を演じた堀田真由。あれからまだ1年なのにすっかり美少女になって演技も上手だったよ。この子もチャンスがあればブレイクするのではないか。それに比べて10年前と変わらぬ演技で瑞々しさを保つ小松彩夏(泣) 堀田真由ちゃんがアミューズなので小松彩夏はバーターだったんだね。ありがとう、堀田真由ちゃん。この第1話に限らず、3本ともダメダメだったよ。それぞれ監督が脚本も書いたようだが、脚本の出来というより原案というか話のプロットがお粗末。3話とも過去に映画やテレビで見たことがある設定で、半分までは「ああ、この話ね」と思いながらもそれなりに見られる。だがクライマックスからラストにかけて話の畳み方というかオチが貧弱というか落ちてない。ちょっとホラーを舐めすぎたね。ホラーの短編集なんか山ほどあるのだから、せめて原案はそこから持ってきて、その話の味付けのしかたと映像化を腕の見せ所にするべきだった。この3人の映画監督がどれほどの人かを私は知らないのだが、寿司職人に魚を釣るところからやらせちゃダメでしょ。
プレミアムフレイデーを取得して15時に退社したのだが、上の映画は20時半。それまで何をしようかと思ってこれも見たよ。
     
実在の事件と実在の人物をモデルにした「死霊館」という映画が2作あって、それのスピンオフ作品としてこれまた実在の人形をモデルにした「アナベル」という映画があって、これはアナベルの誕生の物語。これは創作だと思う。このシリーズは正統派のホラー映画というか、血がドバッ、内臓がドロッ、というシーンはほとんどなくて映像と音響で怖がらせる。孤児院が閉鎖になったために6人の少女たちがシスターとともに人形師の大きな屋敷に住むことになる。この女の子がみんな可愛くて、南米人のシスターも美人なのが◎。日本のホラー映画だと怪異が起こる因果がじょじょにわかってくるところにミステリー的な要素があり、怪異を鎮めるためその因果を取り除こうとするスリルがあるのだよね。ところがこのシリーズは「悪魔が取り憑いた」が原因なんで日本人の私からすると「はあ?」ってなっちゃうのが残念。でも主役の2人の女の子がかわいいので合格。