4月に読んだ本

風薫る春...いつまでも寒くて急に蒸し暑くなるという恒例のパターン。もう半袖でもいいくらいだよね。

ランチのアッコちゃん (双葉文庫)

ランチのアッコちゃん (双葉文庫)

前の月に読んだ本をまとめて載せるというこのスタイルに限界を感じている。なぜなら...覚えてないからだ。読み終わったらすぐに書いた方がいいのかな。親しい人には「アッコちゃん」と呼ばれている謎が多いがキレ者の女性の連作短編集。最初の2話は会社で面白いこともなく悶々と過ごす主人公が、部長のアッコちゃんとの出会いで人生が輝き始める話...だったか自信がない。後半は毎回主人公が変わって、その人が一瞬だけアッコちゃんと交わる。これはテレビドラマ向きだと思うのだがすでに放送されたのかな。


君の隣に

君の隣に

風俗店を経営する青年と、一人の少女。その風俗店を舞台にした連作短編集。毎回、変わる人物によって二人の関係が少しずつ明らかにされ、その人物が以降の話に関係し、物語は意外な方法に流れる。ちょっと青年と少女ができすぎのところが鼻につくが、終盤に仕掛けられたサプライズと、そのために巻かれた伏線が見事。


マンガ家でもある著者が収集した実話ホラー短編集。話は悪くないのだが語り口が軽すぎる。これは怖い、読んだあとに超常現象が起こる、この話はヤバい、と著者が吹聴しすぎて怖さが半減しているのに早く気がついて欲しい。


アルテーミスの采配

アルテーミスの采配

AV界を舞台にしたミステリー。探偵役が失踪したり殺されたりして謎解きがつぎつぎとバトンタッチするのが新しい。この作者、どんどんうまくなってくるなあ。


桜の下で待っている

桜の下で待っている

ピカピカの純文学。なので内容はさっぱり覚えてない。なんでこの本を買った?


王とサーカス

王とサーカス

「このミステリーがすごい」の1位を、初めて2年連続で獲った著者のその2回目の作品。海外旅行の記事の下調べのためにネパールに滞在する主人公が遭遇した殺人事件。捜査権もないし、だいいち現地語がしゃべれないし、それでも少しずつ真相に近づいていく主人公にがんばれと応援したくなる。


([な]9-1)きみはいい子 (ポプラ文庫)

([な]9-1)きみはいい子 (ポプラ文庫)

映画をやってたんだが上映館が少なくて時間がうまく合わずにいけなかった。本で我慢。小学校を舞台にした連作短編集。弟夫婦が小学校の教師をしているので胸が痛い。ほんと、なんでこんな世の中になっちまったんだ。タイトルになっている場面が泣ける。


怪談

怪談

オチがよくわからない話もあったが、すべてが幽霊とか怪異ではなく、とにかく怖くて嫌な話。さすがに竹書房の怪談集とはひと味もふた味も違う。


獄・百物語 (竹書房文庫)

獄・百物語 (竹書房文庫)

その竹書房の実話怪談集。10人の作家が持ち寄った百話。ひとつの話が短いものだと1ページ、長くても3ページ。これだけ短いとよけいな因果の説明とかがないので(実話なので説明のしようがないが)スパッと終わる語り口が見事。