日本文学への意外な切り口

読んでいた本で紹介されていたこの本をAmazonで注文してみた。
     

あの声優が読むあの名作

あの声優が読むあの名作

「声に出して読みたい日本語」の齋藤先生が監修。夏目漱石川端康成三島由紀夫など日本文学史にその名を刻まれた作品の朗読集。異色なのが読んでいるのが石田彰(代表作:エヴァ銀魂)、杉田智和(代表作:銀魂ハルヒ)、田中理恵(代表作:ガンダムSEED)、平野綾(説明不要だね)の4人の人気声優。いいわあ、これ。みんな声に表情があるというか声に艶がある。とっても上手なんだ、上手なんだけど

  コレジャナイ感 120%

なんだよ。声優さん達のために弁護をしておくと、こういう読み方しかできないのではなく、むしろ制作側からの要請のように思う。いや、なんか新鮮だわあ。
しかし「雪国」なんか耳で聞くとすごいよ。まさに声に出して読みたい日本語。活字を目で追っただけではわからない文章のリズム。いまさらながら一つの文章が短くて接続詞がないのがわかった。これを聞いてしまうと、現代の作家って「朗読に耐える文章」なのかなと思った。ちなみにおまいらの好きな平野綾が読んでいるのが「夢十夜 」、「ヴィヨンの妻」、「雪国」、「たけくらべ」な。もちろん作品の一部だけだがぜんぶで18編入っている。私のようなオッサンではなくてアニメが好きな中高生に聞いて欲しい日本文学の入門である。