小松彩夏「トーク・トゥ・ザ・デッド」レポ

小松彩夏初の主演映画。レイトショーのみ1週間だけの公開。それでもいいじゃないか。華子様の映画みたいに午前中だけというのも行きにくいぞ。あらすじはいろいろなところに出てるのでそのとおりだ*1。母親がどうしようもない人で、多額の借金と弟を残して家を出て行ってしまう。小松彩夏は借金の返済と弟を養育するためにデリヘル嬢になる。この母親の借金を返すというのもデリヘル嬢になるというのも極端だ。極端すぎる。この弟が急死してしまったことが物語の発端。友人から教えてもらった死者と通話ができるアプリで死んだ弟と話ができるようになる。小松彩夏が持っていたのはAndroidだったな。iPhone用はないみたいだ。さて、この死者との電話だが、死者が会いたいといっても絶対に応じてはならない。会ってしまうと黄泉の国に連れて行かれてしまうわけだ。このあたりまではあらすじに書いてあるね。
ここから先は公開されてないストーリーに触れる。いわゆるネタバレだ。だが、これから見ようと思っている人も安心して読んでくれ。なぜなら想像したとおりに物語は進む。この映画、じつに直球なのだ。どの球も観客が正面で構えたミットに収まる。カーブやフォークはない。弟と話せるようになって明るさを取り戻した小松彩夏の前に悪い母親が現われ金を要求する。勝手に部屋を荒らし、金を出さない小松彩夏を殴る。生きることに絶望した小松彩夏は弟と会う決心をする。ここもストレートだ。唯一びっくりしたのが、この映画の終了は22時45分なのに、22時30分で小松彩夏が死んじゃうことだ。えええええ、あと15分なにやるの? 主役が二人いて小松彩夏亡き後、もう一人の主役に物語が引き継がれるということはない。残された人が小松彩夏の死の真相に迫ることもない。だって弟を呼んじゃったから原因は明らかだ。だがこの後の展開を見ると、それはそれでストレート。私がここまで書いた中にすべてのヒントがある。ラストシーンもとくにひねりやサプライズはなく純愛ものとして正しい終わり方をする。
私は良かったと思うな。いまどき土曜ワイド劇場でもなかなかないくらいストレートなストーリー。ラストでちゃんとカタルシスもある。無理に新しいものを作ろうとしないで、スタッフの力量の範囲できれいにまとまっている。少なくとも○○団地よりは数倍出来が良い。小松彩夏の演技が上達したのか、私が小松彩夏に慣れているのか、いつものキンキン声以外は気になったところはなかった。何度も書いているがボイストレーニングをする予定はないのか? 服の上から胸を鷲掴みにされるシーンはあったがエロはいっさいなし。話の流れでもう少し肌の露出があった方が小松彩夏の哀しみが伝わると思うシーンがあるのだが、本作は徹底的にガード。その代わり怖いシーンもほとんどないのでホラーが苦手な人でも安心して見られる。小松彩夏が好きな人はぜひ見て欲しい。さあ、つぎはいよいよ謎ディだ。いつ行けるかなあ

*1:そのとおりだって、違ってたらびっくりだよ