こんなシリーズがあったよなあ。あまりにも久しぶりなのでこれまでのあらすじを。
1998年、長野オリンピックの興奮も冷めやらぬ2月の終わり、M14は役員に呼び出され北海道支社への転勤を命じられる。
東京生まれの東京育ち、千葉県在住のM14にとってはまさに青天の霹靂。
関東地方から北へは住んだことはもちろん、行ったことさえほとんどない。
そもそも拓銀が破綻したばかりの北海道なんかに行って仕事になるのか。
それ以前に、あんな寒いところに行って春まで生きていられるのか。
ヘコむ父親とは対照的に、ガイドブックを買ってきて盛り上がる女房と子ども。
おいおい、旅行じゃないんだぞ。向こうに住むのだぞ。いつ帰ってくるかわからないのだぞ。
転校などものともせず自分の歓送会の段取りをする子ども。
不動産屋に電話をして家の売却の準備を進める女房。おまえは二度と帰らないつもりか。
いまだ気持ちの整理のつかないM14の元へ、休日になると不動産屋が家の見学者を連れてくる。
みんな、勝手に盛り上がるな、家を見に来るな、俺は北海道なんか行きたくないんだ。
あれ、こんな話、いつごろ書いてあったっけと過去の日記を見ても無駄だ。だって初めて書いたんだもん*1。で、家族で札幌に引っ越したわけだが、しばらくして北海道がどういうところか、観光旅行やガイドブックではわからない北海道の真の姿がわかったわけだ。
こ、ここは...日本じゃない...いろんな意味で...良くも悪くも
なんで急に北海道の話を書いたかというと、ネタが無くなったわけではなくて、こんなニュースを見たからだ。
宝塚歌劇団の雪組全国ツアー公演「星影の人/Joyful!!2」が15日、大阪市北区の梅田芸術劇場で幕を開けた。
(中略)
15都市を回って、10月13日に北海道で千秋楽となり、トップスター・水夏希は
「海鮮丼が食べたいですね。時間があれば、五稜郭や旭山動物園に行きたい」
と北の大地に思いをはせていた。
海鮮丼はまちがいなく食べられる。それは保証しよう。旭山動物園も時間があれば行ける。それも保証しよう。だが、五稜郭と旭山動物園に行くのは無理だ。
北海道は一つの県なのだが、東北6県に北関東の3県と東京都を合わせたくらいの面積なのだ。この10個の都道府県を合わせたエリアとの対比で話そう。五稜郭がある函館は南の端、旭山動物園がある旭川は北海道の中央、線路や道路の距離でおよそ450kmあるのだ。東京から新幹線に乗って450kmというと仙台と盛岡の中間、ちょうど一関あたりだ。残念ながら北海道に新幹線はない。函館から旭川まで飛行機を使っても空港までの移動時間や待ち時間を入れたら3時間近く、JRで行ったら5時間以上かかる恐ろしい旅になる。多忙な水夏希さんにはとてもお勧めはできない。それにしても小松彩夏はなんちゅう距離を通勤していたのか。
私は旭山動物園に行って、帰りに美瑛と富良野を回ってくるコースをお勧めするが、「星影の人」が沖田総司の話なので五稜郭ははずせないか。では函館に行って、ちょっと足をのばして大沼まで行けばシルバー仮面に会える*2。私がそんなことを心配してもしかたないのだが。そもそも「水夏希」って読めないし
*1:あらすじじゃねえよ