検証・これが実写版の台本だ!−act41(その8)

木野まことセーラージュピターと亀吉=古幡の対面シーンだ*1。今日のテーマはこれ。

     8.木野まことは亀吉の思いを受け止めたのか?

     9.木野まことに好意を寄せる亀吉の心は、

       まことの変身を見てどう変わったのか?

まずは台本をじっくり読んでくれ。泣ける。「私、今みたいな敵と戦わなきゃいけなくて。だから...」というまことの言葉。この後に来るまことが飲み込んだ言葉は「だから元基くんの気持ちには答えられない」だ。その後、放送ではカットされているが台本ではact6、act31にも出てきた例のシーン。まことの前から去っていく大切な人。ここでこのシーンが出るということは、

     まことにとって元基は大切な人、好きな人

なのである。元基*2の思いはまことにしっかり届いていた。いや、act41の前から届いていたのだろう。そして、うさぎの言葉や、木陰での元基とのひとときの語らいで「一人でいいんだ」というまことのかたくなな心は氷解していく。一度は冷たく突き放してしまった元基なのに、いまでも自分に好意を寄せてくれる。自分も元基の前だとなにか安心して素直になれる。せっかくそう思ったまことなのに運命は残酷だ。元基にいちばん秘密にしたかったことを知られてしまった。やっぱり大切な人は私の前からいなくなるんだ。私は一人なんだと元基の前から走り去る。このシーンでの安座間美優の走り方はかっこいい。安座間美優がモデルとして大成しワイドショーに出たとき、きっとデビュー作としてセーラームーンのさわりが放送されるだろう*3。そのときはここを使ってくれ。表情もいい。頼んだぞワイドショーの中の人。
まことが走り去って残された元基。放送ではカットされている最後の1行。これをカットするなよ佐藤監督。こんなことを言う元基だから、こう断言できる。

     まことの変身を見ても元基の心は少しも変わらない

彼は、まことが異形の戦士に変身したことより、まことが自分の前から去ってしまったことの方が悲しいのだ。元基にとって、まことが変身して魔物と戦ったことなど、自分の彼女が実は婦人警官だった程度の驚きなのだ。まことへの思いはまったく揺らいでない。なんていい奴、なんてイカす男。ショウタ君まだいるぞ。
(つづく)

*1:古幡は亀吉の変身後かよ

*2:古幡と呼んだり亀吉と呼んでみたり統一しろよ

*3:一昨日の放送は期待してたのに