清涼飲料水の謎(後編)

ガラナカツゲンと北海道ローカルの清涼飲料水を紹介してきた。実はガラナカツゲンとも私は札幌に引っ越す以前に近所のコンビニで見かけたことがあるし、買って飲んだこともある。なので、北海道でこの二つをやたら見かけたときは「なにこれ?」よりも「なぜこんなに?」だった。最終回の今日は北海道限定販売の横綱、まさに北海道が送る清涼飲料水のリーサルウェポン、ご当地飲料のプリンセスセーラームーン

     リボン ナポリン

を紹介しよう。これも北海道ではコカコーラや三ツ矢サイダーが売っているところならどこでも売っている。発売元は雪印と並ぶ北海道の一流企業サッポロビールだ。「リボン」は「リボンシトロン」のリボンね。例によって私は予備知識がほとんどないので興味がある人はこっちを見てください*1。要約すると

     ・発売は1911年(明治44年

     ・名前の由来はナポリタン。色が似ているから

     ・食塩が添加されており疲労回復に役立つスポーツ飲料のルーツ

     ・現在のセールスポイントは「ブラッドオレンジに似た鮮やかな色合い」

5年後には100周年を迎えるなんて実は国産清涼飲料水の草分けなのだ。ナポリタンに色が似ているからナポリンか。スパゲッティに色が似ている飲料水は購買意欲をそそるのか?なにしろ100年前だ。ナポリタンに似てるとすごくハイカラな感じで売り上げが伸びたのだろう。平成の感覚で判断してはいかん。「陸蒸気色のまんじゅう」というのもあったかもしれん*2
最後の「ブラッドオレンジに似た鮮やかな色合い」だが、これはあくまでも色だけだ。ブラッドオレンジの味はしない。ではどういう味がするのか。これもご家庭で簡単に再現できる。

     三ツ矢サイダー55%+砂糖45%

つまり、ただ甘いだけの炭酸飲料だ。この毒々しいまでのオレンジ色は味にまったく関与していない。ガラナカツゲンだけでなく、こんなものが100年間も売れ続けている北海道って、まさに

     清涼飲料水のガラパゴス島だ

道民の方のお叱り待ってます...