真冬のビデオまつり「やさしい本泥棒」「イントゥ・ザ・スカイ」

劇場未公開の作品から。

やさしい本泥棒 (吹替版)

やさしい本泥棒 (吹替版)

  • 発売日: 2014/12/17
  • メディア: Prime Video
 

【1,900円】戦時下のドイツ人の少女の話。結局、戦争を始めた国がどこであろうと、国民は等しく被害者なんだよね。貧しい家の少女が里子に出される。移動の途中で死んでしまった弟を埋葬するとき墓地で拾った本が唯一の彼女の財産。彼女は字が読めないがその家の主人にその本を読んでもらい字を覚える。ちなみにその本は「墓掘り人の手引き」。以来、本がキーアイテムになって窮屈になる社会、地下室でかくまうユダヤ人、主人の徴兵、激しくなる空襲と物語は進んでいく。これ、劇場未公開なんてもったいない。

スターシップ・トゥルーパーズ レッドプラネット(吹替版)
 

【1,000円】このシリーズ、実写は3作が作られたと思うが、その後は3Dアニメで続編が作られている。レッドプラネットとは火星のこと。主人公が訓練兵を率いて火星に来る。理由は忘れてしまったが火星がバッタみたいなエイリアンに浸食されていることは秘密にされていて主人公たちは聞いてねえよ状態で大苦戦。ストーリーは悪くない。最後まで楽しめるが、低予算の3Dアニメなので登場人物の顔が完全に「不気味の谷」に入ってしまっているのが難点。

 【1,900円】これは映画ではなくてAmazonのオリジナルビデオ。でも劇場でも公開されているんだよね。なぜ会員無料のビデオを映画館で?と思ったのだが、これは大きいスクリーンで観たい映画。以前ならアニメでしか表現できなかった光景が現在のCGなら作れてしまう。いちおう実話がベースにはなっているそうだが、標高10,000mまで初めて気球で上がった気象学者(という言葉もなかった時代)と操縦士の話。ただ上がって下りるだけだが、そこは映画。これを実現するまでの二人のエピソードや数々の危機を盛り込んで面白い作品になっている。なにより雲の上に浮かんでいる気球を遠くから見下ろす神の視点の映像がきれい。

プラネット・テラー in グラインドハウス (字幕版)

プラネット・テラー in グラインドハウス (字幕版)

  • 発売日: 2017/06/16
  • メディア: Prime Video
 

 【1,900円】ロバート・ロドリゲス監督によるおバカ映画。日本のおバカ映画はどこかに「照れ」があるがロドリゲス監督の作品はそれが無い、清々しいまでのバカ。ここまで突き抜けられなかったのが「パンク侍」だと思う。ストーリーは馬鹿馬鹿しいので書かない。

恐喝少女

恐喝少女

  • メディア: Prime Video
 

 【1,200円】主人公の女子高生と恋人、この二人が「バカ」。主人公が売春をしたり二人で美人局をやって金を貯め、東京で暮らすことを夢見ている。この男を脅して100万円を要求する「悪いバカ」が出てくる。そんなの断わって逃げちゃえばいいのにバカだから従っちゃう。主人公もバカだから売春と美人局で必死に金を作る。その「悪いバカ」が、バカではない本当の「悪」につかまって300万円を要求される。「悪いバカ」は「バカ」を身代わりに差し出し監禁。バカを救うために主人公がさらに必死に身体を売って金を作る...もう主人公と恋人がどんなに理不尽なひどい目に遭ってもバカなので観ている人の胸が痛まないのがいい。この女の子、スターダストの人のようだが、この映画に出ることが彼女のキャリアにとってプラスになるのか? 

ブルー・マインド(字幕版)

ブルー・マインド(字幕版)

  • 発売日: 2018/12/04
  • メディア: Prime Video
 

 【1,200円】スイスの映画。両親と新しい街に引っ越してきた少女。だが両親とも上手くいかず学校にも馴染めず、不良グループに入っていく。初潮とともに彼女の身体にある変化が現われ、そのおぞましさに彼女は怖れる。それとなく母親に行っても医者に行け、医者も真剣に取り合ってくれない。ここから先はぶっ飛んだ内容になっていて、なぜそうなるのかとかの因果らしきものの説明は劇中ではいっさい無し。まあ、説明しようもないんだけどね。子どもが大人になるときの不安とか大人との断絶を表わしているのはわかる。ラストシーンは海岸だが、スイスっていちばん近い海岸までどのくらいあるんだろう。なかなかの良作だとは思うが主人公が不細工なので1,200円!