この人を「触手」だけの人だと言い切ったらあまりに失礼だ*1。良い歌がたくさんあるんだよね。岩崎良美のデビューが1980年。ここはどういう年かというと、榊原郁恵、高田みづえ、清水由貴子が1977年。石川ひとみが1978年。ちょうどこの世代と、80年代アイドルである堀ちえみ、小泉今日子、中森明菜、早見優をつないでいる、いわばアイドルのミッシングリングなのだ*2。と思ったら松田聖子がここだった。
Wikiであらためて調べてみると、初期の岩崎良美の楽曲はすごいぞ。作詞がなかにし礼、来生えつこ、安井かずみ。作曲は南佳孝、加藤和彦、尾崎亜美と大御所が顔をそろえている。たしかにデビュー当時の話題作りには姉の存在は役に立ったが、途中でレコードの販売枚数では上回っても「岩崎宏美の妹」という称号が抜けなくて損をした面もあったと思う。
そんな岩崎良美のM14的ベストはこの2曲。
もう一つはこれ。
この2曲、出だしのAパートはいいんだよ。♪時計仕掛けのコルシカの風♪と、♪あの角を曲がればあの人に逢える♪はいい。残念なのはサビがちょっと凡庸なのだ。それにしても、こういうノリの歌をこういうノリで歌う人がいない。ここがポッカリと真空地帯になっているように思う。ここにハマる人が現われると簡単にアイドルになれるように思うのだが、それは昭和生まれの私だから思うことなのだろうか