検証・これが実写版の台本だ!−act42(その10)

場面は少し戻ってゾイサイトクンツァイトとの会話。放送では後半がカット。こうして読んでみるとなかなかいいシーンである。大人の男の会話だ。小林靖子が四天王に思い入れがあり、四天王の物語を描き切ろうとする意志を感じる。だが、シリーズ終盤で話が一瞬見えにくくなってくるのが次の点だ。

     結局、クンツァイトはどうしたかったのか?

途中からセーラー戦士のことなどどうでも良くなり、ベリルの命令に従うこともやめる。そもそも終盤のベリルはクンツァイトに何も命じていない。マスターへの復讐を誓っているが、対決に敗れて協力することを約束したものの、命を狙うチャンスならいくらでもあったはず。つまりこういうことか。クンツァイトはなんとかしてマスターをヌッ殺したい。だが、ロボコップがオムニ社の取締役を逮捕できないように*1、ベリルの制御下にあるクンツァイトはマスターを殺せない。act36でネフライト切腹をさせられてベリルの呪縛から逃れられたように自分も切腹をすることを思いつく。そしてact48で晴れてマスターと対決する機会を得たわけだ。
さて、ここからがわからない。マスターはクンツァイトに斬られるつもりだったのか。その覚悟はあったようだが、積極的にクンツァイトの刃に散るつもりもなかったようだ。では、クンツァイトはマスターを斬るつもりだったのか。いまact48を見直したが、これはイエス。斬り合いを始めたときはジェダイトの存在に気がついてなかった。そのクンツァイトがなぜマスターを守ってジェダイトの剣を受けたのか。そもそもクンツァイトがこれほどまでマスターを憎む原因となった前世での出来事とは何なのだ。
(つづく)次回が最終回です

*1:こんな例をあげてもわかる人はいるのか