オリンピック特集・最終回

「会場の雰囲気に飲まれ調子が出なかった」「プレッシャーで実力が発揮できなかった」などは夏季のオリンピックでもあることだが、今回のトリノに限ってはそうではない。

     荒川静香以外にメダルを狙える選手がいなかった

のである。だからしかたないのだ。みんなよく頑張った。健闘を讃えたい。
選手は「予選通過が目標です」「入賞を狙います」とは言いにくいだろう。だから聞かれれば「メダルを持って帰ります」と答える。望みを高く持つのは良いことだ。だがマスコミはその通りに書くなよ。勝手に持ち上げて勝手に落とすな。JOCは選手にメダルと言わせるな。ちょっと調べればわかることではないか。国民はJOCが思っているほど愚かではない。もともと冬季オリンピックが注目されるようになったのは長野からだ。フィギュアスケートくらいしか普段は見ることが無いのでテレビや新聞が「メダル確実」と言えば信じる。だが今回のオリンピックで国民はわかったはずだ。世界にはすごい選手が山のようにいると。そして日本選手がそこに到達するのは長い道のりであることを。だから一部のアホな人以外は選手を責めない。たとえマスコミがどのように論調しようと*1。「冬季オリンピックと言えば橋本聖子と荻原兄弟」の時代に比べて、すいぶんいろんな種目で日本人が活躍できるようになったよ。上村愛子の5位入賞、藤森由香の7位入賞、男子回転も2人が入賞、その他多くの4位入賞者、みんな立派ではないか。そのくらい日本のウィンタースポーツは欧米と差があるのだ
スポーツは金がかかる。特にウィンタースポーツは金がかかる。年間を通じて利用できる400mトラックのスケートリンクは長野にしかなく、ノルディックジャンプのフライングができるジャンプ台は日本には無い。明日の原田雅彦里谷多英を見いだし育てるには企業の力が必要だ。多くの選手を輩出してきた北海道の企業だが拓銀は今はなく、雪印も昔の栄華はない。他の企業も選手を支えきれない。西武グループもそうだ。日本経済の空白の10年がアマチュアスポーツに与えた影響は大きい。ライブドアプロ野球ではなくカーリングチーム青森を買収してたらいまごろは...

*1:男子のハーフパイプは別だ。君らは恥を知れ。オリンピックとはもっと真面目に参加するものだ