検証・これが実写版の台本だ!−act34(その4)

さて、火野レイ側のカットされたシーンを探そう。これもDVDの特典映像にあったが

     【シーン5】火川神社・外

     レイが戻ってくる。が、西崎の車が止まっているのに気づく

     レイ「また・・・」

     レイが踵を返す。

     【シーン6】火川神社・裏手

     レイが塀をよじ登って中へ飛び降りる

ま、これはカットでもいいだろう。あとはレイ関係にカットされたシーンはない。車の中での秘書・西崎の会話に一部変更がされている。台本では

     【シーン28】走る車の中で

     いや、先生も素直じゃないですからねー。

     ここだけの話、何とかお嬢様とうまく話したくて、色々考えたみたいですよ。

     世論調査だとか、雑誌の取材だとか。

     どーかなーって感じですけどね。

     だから交番から連絡があった時なんか、むしろ喜んでいるのが見えましたもん。

     今だって飛び上がってますよ。

ここがact34において、後の教会でのレイとレイパパの会話以上に重要なシーンであることは以前に述べた*1。1行目、4行目、6行目は放送では省かれているが、これを読むと政治家の顔の下に隠されたレイの本当の父親像がより鮮明に浮かび上がってくる。どの父親も、娘の気持ちがわからなくて、オロオロ、アタフタするのだ。そして恐る恐る娘の顔色を見ては一喜一憂するものなのだ。
(つづく)

*1:1月18日「壮大な伏線(後編「雑誌の取材」)」参照