ケイハラ

横書き文章読本

めんどくせえ世の中だなあ。

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いまの国語の授業って横書き文章の書き方って教えているのだろうか。私は30代のときに上の本の著者である高橋昭男さんのテクニカルライティングの講座で初めて教わったよ。句点の付け方のエッセンスを示すと

花粉症の患者が例年より早く現れている。暖冬の影響で、花粉の飛散が全国的に早まったとみられるためだ。特に10~12日の3連休明けは気温が急上昇して飛散量が増える恐れがあり、専門医がすすめる対策は以下のとおりである。
・呼吸をしないこと
・鼻の粘膜をボンドでコーティングする
・花粉つながりで蜂蜜を食べる
その専門医は「まあ、これで直ったら苦労はないんですけどね。ははは」と言った

文の終わりを示し、つぎの文字は新しい文の始まりであることを示すのが句点なので、青字の部分は句点が必要。箇条書きでしかも文の先頭を「・」で示しているので一文がどこで終わるかは自明。よって赤字の部分には句点は不要。会話文はかっこで文の先頭と末尾がわかるので、最後の句点は不要。例文全体はフォーマットが変わっているので最後の「言った」で終わるのは見た目でわかるので句点は不要。こんなところかな。LINEなどのメッセージは下地とは色が変わったボックスに入っているので最後の句点は不要。ただし句点があったからと言って、そこに言外の意味を読み取ってハラスメントだと騒ぐのは暇人すぎる。横書き文章の書き方を習ってなければ文の最後には句点を付けると思うよ。「書き方」と言ったが、べつに法律や文部省の指導要領で決まっているわけではない。ベースにある考え方は、無くてもわかる記号や装飾は除いて見た目をすっきりさせることなんだよね。たとえば表。10x10のマトリックスだと罫線があった方が見やすいが、下の表だと

品目 産地
メロン 北海道
キャベツ 千葉県
みかん 香川県

より

品目   産地
メロン  北海道
キャベツ 千葉県
みかん  香川県

のがすっきりしている。これはプレゼンの作り方で習うけど、若い人にも意外と浸透してなくて「表といえば罫線」という人も少なくないと思う。こんなのも「罫線を引いてないのは私を混乱させようとしている。罫線ハラスメントだ、ケイハラだ」ってなるのか。ああ、面倒くせえ。