先日、買った布製のショルダーバッグ。買ってから開けたことがなかったポケットの中に紙が入っていた。「バッグ使用上の御注意」なんだこれは。
1.現在の技術水準では、使用しております素材の性質は若干の織りむら
及び摩擦や水濡れ、密着等による色落ちや色移行は避けられません。
汗や雨による濡れた状態での御使用は充分に御注意ください。
私はどんだけ馬鹿なんだよ。布製なんだから色があせるのは当たり前だが、それを「現在の技術水準」を持ち出さなければ消費者を納得させられないのか。
2.洗濯も変色、色おち、収縮等の発生の恐れがありますので絶対に避けてください。
3.雨や汗で濡れた場合、ドライヤー等を使用しますと生地の収縮や変質の恐れがありますので陰干しにして自然乾燥させてください
4.シャープペンシル等、鋭利な形状のものをそのまま入れないでください。
バッグの生地を傷めるだけでなくバッグ本体を突き抜け身体等を傷つけます。
必ず所定のケースに収納してください
PL法対策の見本のような注意書きだ。これだけ具体的に書くと、これ以外の場合はいいのかという突っ込み所が出てきて裁判で不利になるような気がする。たとえば、真っ赤に焼けた石炭なども入れないほうがいいが、その注意がない。同じ理由でサンカラ・ストーンもだめだ*1。また濃硫酸も避けた方が良い*2。
この文章、消費者を馬鹿にしたような表現だが、馬鹿な消費者にはこういう注意書きが必要なのだろう。それでも日本だからこの程度の表現で済むが、これが訴訟バカ大国のアメリカなら、こんな甘い注意書きでは企業の防衛はできない。
1.絶対に濡らさないでください
2.洗濯はしないでください
3.濡れたら破棄してください
4.危険なものを入れないでください
このくらいはっきりと書かないと裁判に負ける。これでも高温多湿のアマゾンの密林に持って行ったら色が落ちたとか、可愛いハリネズミを入れたらトゲが飛び出して怪我をしたとか訴訟するバカがいる。このバッグをアメリカで販売する場合の注意書きはこうだ。
1.バッグの中には物を入れないでください
2.このバッグを持ち歩かないでください
ギャグのようだが、マジでこうなんだよ向こうは。日本に生まれてよかったね