9月に読んだ本

これをやるのを忘れてたよ。どこかのだれかの参考になればと思って書いているのだが*1、参考になった人はいるのか?

女たちの怪談百物語 (幽BOOKS)

女たちの怪談百物語 (幽BOOKS)

全員が女性で行なう百物語。ホラー作家やホラーマンガ家が順々に自分が体験したこと、人から聞いたことを語っていく。私なんか4つくらいしか話せないから*2、さすがホラーで飯を食っている人は引き出しも多い。


不自由な経済

不自由な経済

さすが1ヶ月以上空けただけのことはある。どんな本だったかまったく思い出せない...○| ̄L...


オーダーメイド殺人クラブ

オーダーメイド殺人クラブ

この作者の作品によく出てくるのは「自分が傷つくことに繊細で、他人を傷つけることに鈍感な女子高生」だが、今回は中学2年生。考えることはいっぱしの大人だが、なにしろ2年前では小学生。じつに非力だ。非力なんだからその限られた行動範囲の中でのびのびと生きていけばいいのに、暗黙のルールや空気による拘束でますます自分の場を狭くしてしまう。女子中学生である主人公は、変わり者の同級生の男子に殺人を依頼する。殺人の方法、殺人をする舞台設定、発見のされ方、あらゆる条件付きで。それがタイトルの由来だが、さて、彼女が殺して欲しい人とは...


日本と世界を揺り動かす物凄いこと

日本と世界を揺り動かす物凄いこと

東日本大震災によって政府やマスコミが国民に隠していたことが明らかになってしまった。たとえば、日本の工業製品は国際競争力を失ってしまった、生産拠点がどんどん海外に出て産業の空洞化が深刻だ、頻繁に交代する首相や指導力のない政府によって日本の未来は暗い。1番目と2番目が事実なら、なぜ震災によって海外の自動車や電気メーカーが減産を余儀なくされたのか? 工業製品はソニートヨタが原料からつくっているわけではなく、消費者の目に触れるメーカーがやっているのは最終組み立て工程だけで薄利多売。もっとも利益率が高いのは中間部材であり、この分野では圧倒的な世界シェアを持っている会社が円高に関係なく(オンリーワンなので)東北地方をはじめ国内にごろごろあると。


小さいおうち

小さいおうち

お婆さんが書き綴っている回顧録を学生の甥が読む。このお婆さん、ある裕福な家に十代のときに家政婦として入り、戦前と戦中を過ごしている。甥の目線は戦後生まれの我々のものだ。このお婆さんが実際に暮らした昭和の前半は、我々が想像しているものとずいぶん違う。甥は嘘を書くなとお婆さんを叱るが実際はそうなのだろう。終戦間際の1、2年を除けば、昭和のはじめは平和でけっこう豊かな時代だったのだ。物語のラスト、お婆さんが他界したあとのエピローグで話は急にミステリー色が出てくる。回顧録が途切れるタイミングと、絶筆することによって残される謎、ここの展開がうまい。


現代百物語 生霊 (角川ホラー文庫)

現代百物語 生霊 (角川ホラー文庫)

以前に紹介した本の続編。今回も怪異現象よりは怖い人。ほんと、人間は怖い。


職業欄はエスパー (角川文庫)

職業欄はエスパー (角川文庫)

この本、以前から読みたかったんだよね。BOOKOFFで見つけたときは小躍りしたよ*3。「超能力者」と聞いただけで人は眉をひそめるだろう。うさん臭い、インチキと。それはしかたない。だからこの本に登場する3人の超能力者、彼らはホンモノだからよけいにつらい。筆者がこの3人が登場するルポタージュの番組を完成させるまでの実話。あの大槻教授も登場する。彼は超能力者の存在を認めていたが、科学者である以前にタレントだったので認められなかった。


ラ・パティスリー (ハルキ文庫)

ラ・パティスリー (ハルキ文庫)

SFホラーの新境地を拓いた作者のず〜っと前の作品。こんなのを書いていたんだね。専門学校を卒業し、パティシエとして老舗の洋菓子店に入った主人公の奮闘記。と言っても、1年目は厨房に入ることさえできないのだが。

*1:嘘嘘、とりあえず1日分の記事になるからだよ

*2:http://d.hatena.ne.jp/M14/20050905

*3:てか新刊で買えよ