病院の待合室にて

市川にあるいちばん大きい病院の待合室、持ってきた本を読破してしまって何か読むものがないかと片隅にある本棚を見たら絵本ばかり。と、いちばん下にすごいものが。そうか、絵本もこういう使われ方をすると意外と寿命が長いのだ。寿命が長いと言っていいのかさえわからない。すでに寿命を終えて即神仏になっているのかもしれないが、目立つことはこの上ない。いくら星屑やヴァーテックス北川景子安座間美優からセーラームーンの痕跡を消し去ろうとしても、病院の待合室にはほら、セーラームーンの灯火が消えずに残っているのだ。

  娘「ママ〜、これ読んでぇ〜」

  母「はいはい、あら・・・・なにこれ?」

  娘「セーラームーンだって。ちょっとイタいよね」

  母「へええ、アニメならママも見てたけど実写版なんかやってたんだ」

  娘「ママ、この人、ちたがわけいこじゃない?」

  母「えー、まさか。あら、北川景子だわ。こんなのに出てたんだ」

  娘「あとさ、こっちのお姉さんはびえんぢるの人じゃない?」

  母「あ、ほんと。モデルの人よね。ズムサタで天気予報やってるの見たわ」

  娘「ふーん。読んで」

  母「別のご本にしましょうね」

こんなやりとりが週に1回はあると見た。残念ながらここは整形外科。これを小児科に移送したいところだが、現場を目撃される危険があまりにも大きい