3月に読んだ本

新自由主義の嘘 (双書 哲学塾)

新自由主義の嘘 (双書 哲学塾)

内容をまったく思い出せない。一見、平等と思えることが、実はすごく不平等という話じゃなかったっけ


球体の蛇

球体の蛇

龍神の雨」と似たテイストの「少年少女切な系ミステリ」。子どもは無力だから悲しいよね


進化倫理学入門 (光文社新書)

進化倫理学入門 (光文社新書)

応用倫理学というジャンルがある。問題のより根本へ、より根本へとひたすら思索を進める哲学に対して、真ではないかもしれないが一定の答えを出そうという立場の倫理学である。この本はそれをさらに突き進めて、なぜかドーキンスの「利己的な遺伝子」説とも合体して、善悪とか愛とか倫理のあらゆる問題をすべて「損得」に還元して解を求めていこうというすごい本。これに限らず応用倫理学の本は面白い。人と議論をするのが苦手で必ず言い負かされてしまうという人はぜひご一読を


夜は短し歩けよ乙女

夜は短し歩けよ乙女

本屋大賞を獲った作品じゃなかったか。てっきり熱血少女の冒険談だと思ったらちょっと違ったよ。「千と千尋の神隠し」のキャンパス版というか。私はファンタジー系は苦手だよ。まあ、古本屋のワゴンで200円で買った本だからいいんだけど


粘膜蜥蜴 (角川ホラー文庫)

粘膜蜥蜴 (角川ホラー文庫)

「粘膜人間」で華麗なデビューを飾った著者の第2弾。この人の作品は95%までが日常で5%くらいがずれている。そしてその5%のずれを登場人物の全員が許容している準異世界ものというか、とにかく変な話だよ。1作目はただの変な話だったが、2作目はけっこう正統派の冒険小説になっていて次作も楽しみ


タイトルはすごいのだが、そんなうまい話はないか。多少、参考になることはあったけど


未来妖怪―異形コレクション (光文社文庫)

未来妖怪―異形コレクション (光文社文庫)

異形コレクションの一つ。なんかなあ、テーマにそもそも無理があったような


怪談実話 顳顬(こめかみ)草紙 串刺し (幽BOOKS 怪談実話)

怪談実話 顳顬(こめかみ)草紙 串刺し (幽BOOKS 怪談実話)

寝る前にちょっとずつ読もうと思ったら、あまりの怖さに断念。電車の中で読むことにしたのだが、初めの数話以上に怖い話がないでやんの


NHKブックス別巻 思想地図 vol.4 特集・想像力

NHKブックス別巻 思想地図 vol.4 特集・想像力

編者が得意のサブカルチャーを中心に多方面のテーマについての対談や評論を集めたもの。なかなか面白かったよ。自分が漠然とイメージしているのだが、それを表現する言葉が見つからない。その言葉を見つけると「おおお、これだよ、これ。オレはこれが言いたかったんだよ」とうれしくなる。たとえば「ポスト・ゼロ年代の想像力」では

  たとえばウィキペディアを考えてみよう。みなでひとつの項目を作る。

  いろいろな試行錯誤が繰り返され内容は淘汰される。

  しかしそのときに重要なのは、淘汰され選択されるのは「執筆内容」であって「執筆者」ではない

  テクストであって人ではない

これはそのとおりなのだが、そこに至るまでの途中段階、未成熟な段階においては

  ウィキペディア2ちゃんねるにおいては、

  自分の発言が承認されることを通じて全人格的な承認へと遡ろうとする傾向が顕著で

  こうした回路がいわゆる「炎上」を生む

これこれ、この「全人格的な承認」だよ。私はあなたという人は知らないし、知るつもりもない。ただ、あなたが書いた意見に対して異論を述べているだけだと言ってるのに