日曜日の朝はいつも10時過ぎに起きるので食事をしながら「サンデージャポン」を見ている。この番組に出ているコメンテーターはテリー伊藤をはじめ全員、新しい切り口とか意外な視点とかは無く、当たり前のことしか言わない。私がプロデューサーだったら全員クビだが、見ている人は「テリーさんも私と同じ意見だ」と安心するからいいのだろう。ただ、取り上げられたニュースに対して「杉村太蔵の考えが及ばないこの問題の深層はなんだろう」とか「テリー伊藤に反論するならどういう反論ができるだろう」と考えながら見ているとなかなか勉強になる。さっきの放送で取り上げていたニュースがこれ*1。
7年以上にわたって会社経営者の男性と不貞行為を続けた銀座のクラブのママに、
男性の妻が慰謝料400万円の支払いを求めて起こした裁判が話題となっている。
当然ながら、妻は夫とママの関係を“不倫”と感じて、それによって夫婦生活の平穏が害されたとして訴えを起こした。
これまで、既婚者が配偶者以外の人間と肉体関係を持てば、愛情の有無にかかわらず不貞行為に当たるとされてきた。
しかしこの昨年4月に出された判決は、その前例をひっくり返す仰天の内容だった。
《クラブのママないしホステスが、顧客と性交渉を反復・継続したとしても、それが「枕営業」であると認められる場合には、
売春婦の場合と同様に、顧客の性欲処理に商売として応じたに過ぎず、何ら婚姻共同生活の平和を害するものではない》
これは裁判の判決内容を抜粋したものだが、わかりやすく説明すると、ママが男性と肉体関係を結んでいたのは優良顧客を確保して
店の売り上げに貢献するための営業活動で、不倫でもなければ不貞行為でもなく、夫婦関係を乱すものでもなかったという判決なのだ。
これに対して出演者全員が「この判決は常識外れだ」とか「奥さんの気持ちをまったくわかってない」と非難していた。私は判決文を読んでいないし、そもそも法律の専門家ではない。またこのニュースが判決を正しく要約している保証もない。その上で私の意見は
妻が第一に非難するべき相手は夫であってホステスではない。
夫から誘ったのならもちろん、ホステスが愛情または営業行為から誘惑したとしても夫に拒否できる自由があったのなら
「この泥棒猫!」と罵倒することはできても慰謝料までは取れない
だ。どうだろう、やっぱり非常識は私でテリーさんが正しいのかな。だが、これで慰謝料が成立してしまったら夫が楽すぎないか? ちなみに土曜日の朝は「王様のブランチ」を見ている。ここでの私のスタンスは日曜日と逆で、
本仮屋ユイカが言ったことはすべて正しい