かなり新しい作品4本と古いの1本。
ゴーストキラー
【1,700円】髙石あかり主演、制作陣は「ベイビーわるきゅーれ」と同じ。この人は朝ドラ後もこの手のアクション映画に出るのかな。もしかすると本作が最後かもしれない。普通の大学生の主人公、道で薬莢を拾ったことから殺し屋の霊が憑依する。主人公にだけ姿が見えて話をすることができる。彼を成仏させるには彼の復讐を成就させるしかない。でもどうやって? 殺し屋と握手をすると殺し屋が主人公の身体に入り込み格闘や射撃ができるようになる...と、馬鹿馬鹿しい設定ながら最後までテンポ良く話が進むので疑問を持つ前に場面は先に行っている。
博士の綺奏曲
【2,000円】珍しいベネズエラ映画。しかも「怪作」。バンドのボーカルを務めていた主人公だが仲間との意見の相違から脱退してしい一人でアルバムを作ることになる。シンセサイザーとパソコンを使い、いろいろな楽器のメロディーを録音して重ね合わせるわけだ。孤独な主人公のもとに二人の「ビースト」が現れ一緒に演奏をしてくれる...この「ビースト」という名称は映画の解説に名前が出てくるだけで劇中で語られることはない。見た目はこれ。

楽器を持って演奏ができるので霊体ではないよね。日本だと「妖怪」か。演奏はしてくれるし、楽器を運んだり部屋の掃除をしてくれるがコミュニケーションはまったく取れない。だがこのビーストは主人公にだけ見えて、ほかの人には姿が見えない。

ビーストが持っている楽器もほかの人には見えないので、ビーストは主人公のイマジナリーフレンドなんだな。一人で楽曲作りをしている孤独な主人公。シンセサイザーで作った楽器の音を、まるで誰かが弾いているかのように想像しているってことか。主人公の歌や演奏が、洋楽嫌いの私が聞いてもすごくいい。
今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は
【1,700円】主演が萩原利久、ヒロインが河合優実。前半は変わり者の主人公が変わり者の少女と出会って恋に落ちるボーイ・ミーツ・ガール物だが、後半で物語がどんどん捻れていく。そしてこの話の裏側設定が明らかになるサプライズ。ただのラブストーリーではなかった。重い役が続いた河合優実だが、本作は軽いノリの女子大生。だがサプライズ後はずどーんと重くなり、クライマックスは彼女の顔のどアップで10分近くのモノローグ。これが今井美桜にできるか! ただ主人公が好きになれないので300円マイナス。
遺書、公開。
【2,000円】これがもう配信で見られるとはありがたい。男子生徒も女子生徒も誰もが憧れるクラスのヒロインが学校で自殺する。全員が彼女の葬儀に出て教室に戻ると机の上に一人一人にあてた遺書が置いてある。なぜ彼女は自殺したのか、誰も思い当たることが無い。この遺書をひとりずつみんなの前で朗読し、自殺の原因を探すことになった。一見、彼女が生徒との思い出と感謝を綴った遺書に思えたが、それを深読みすると...原作はコミックらしいが、演出と脚本が秀逸。舞台はほとんどが教室なので単調になりがちなところをスピード感がある展開にするには監督と脚本家が時間と手間をかけて作り上げなければならない。ただ、最後に明らかになる仕掛け人の動機と行動原理が弱くいまいち腑に落ちなかったが残念。この映画にも髙石あかりが出ているが、彼女の狂気の演技は見事。これも朝ドラ女優になったらやらないかな。
Mr.ブルックス ~完璧なる殺人鬼~
【2,000円】これはまいった。こういう脚本を書ける作家が日本にいないんだよなあ。ケビン・コスナー演じる主人公は一代で町工場を大企業にした社長。だが殺人衝動を抑えられない連続殺人鬼でもある。ターゲットの調査、犯行の準備、犯行後の後始末が完璧で容疑者にさえなってない。だが向かいのアパートの住人に犯行を目撃されてしまう。目撃者は警察には言わないので次回の殺人を見学させてほしいと頼まれる。さらに学生寮から突然に帰ってきた娘は殺人事件の容疑者になっている。主人公の目から見て犯人は娘だ。主人公の事件を捜査している女性刑事がもう一人の主人公だが、彼女は離婚調停で法外な金額を弁護しからふっかけられている。さらに過去に逮捕した殺人犯が脱走し、彼女の命を狙っている...この広げた風呂敷を一気にたたむ終盤の展開が見事。話が散漫にならず、スピード感を失わずに、本来は無関係の4つのトラブルを連鎖しながら解決していく展開が心地好い。また一度も顔を合わせたことがない女性刑事に対して主人公が寄せるシンパシーが面白い。




