ウェザーガールズ「次元警察 トラベラーズ」レポ

見に行ってきたよ。公開期間1週間、19時半開演の1回だけ、単館上映。場所は新宿の角川シネマ。シネコンのちっこい映画館に見慣れていると、けっこうでかい。席数を数えると500人くらいで、けっこう埋まった。それにしても

  なぜこんなに年令が高いのだ

50代、60代が異様に多い。みんな、誰が目当てなのだ? 主演はハリケンブルー、競演はデカイエロー。ウェザーガールズが出るのは一瞬なのはわかっている。それはしかたない。映画が始まって1分もしないうちに出てきたよ。
     
近未来、パラレルワールドを行き来する技術が開発された。いや、そんなことができるのは近未来じゃなくてすごく遠い未来か。このパラレルワールド量子力学的な世界観による、いま私たちがいる世界が過去のどこかで分岐してできた世界。この映画では台湾によく似た「ここ」と、台湾によく似た別の世界と、台湾によく似たあと2つの世界。全編台湾ロケね。主人公は別の世界に逃げ込んだ犯人を逮捕するのが仕事。どの世界にも別の人生を歩んでいる別の自分がいる。犯人が逃げ込んだ世界には、犯人とまったく同じ顔だがその世界では善良な市民がいたりする。この設定がラスト近くのサプライズにつながる。どう、ちょっと観てみたくなったでしょ。さて、上の写真は次元警察の本部で、手前に立っているのは次元間の移動するのに使うトンネルを監視したりコントロールするオペレーター。あれ、6人しかいないじゃないか。この中でアップになるのは3人。
      ユミちゃん
      ミアちゃん
      ニューニューちゃん
なんでこの3人が選ばれたの。背が高い3人か。ならミニちゃんはミアちゃんより高いだろうが。顔立ちの問題か。ちゃんとセリフもある。中国語だけど。幸いなことに出番はここだけじゃなくて、計4回くらいあるのだよ。それぞれ一人3秒くらいだけどね。それにしてもウェザーガールサイドからこの映画のことがまったく言及されないのはなぜだ。エンドクレジットにもウェザーガールズの文字はなく、漢字の名前だったのでどれがこの3人だかわからなかった。ようするにウェザーガールズとして出演したのではないのでスルーなのか。しかたない、次回の握手会のネタにしよう。日本語が通じにくい3人なのが心配だ。
映画自体はまったく期待していなかったのだが...おもしろいじゃないか。なんだよこれ。この1年に観た映画で5本の指に入るぞ。話自体は薄っぺらいのだ。登場人物もそれほどキャラが立っているわけでもなく、SF作品としては世界観が語り尽くされていないので、その場その場で都合良くこの世界の設定が提示される。だが、話を深くしようとしないで、薄っぺらいまま最後まで力業で引っ張る技は見事。深い話にするにはそれ相応の脚本と演出と演技が必要なのだ。それがないまま話に厚みを持たせようとすると、そのシーンが退屈になったりわざとらしい展開になる。この映画、深い話なんか最初からあきらめて表面だけをスピードスケートのように突っ走る割り切り方が心地よい。少なくともアベンジャーズよりは面白かったぞ