「僕の彼女はサイボーグ」レポ(追記)

このブログを読んでいる人でこの映画を観た人の意見が聞きたいのだが、どうしても解決できない点があって気になってしかたない。ただ、物語のオチに関係する部分なので、これから映画を観ようと思っている人、または数年後にテレビで放送されたら観ようと思っている人のことを考えるとうっかり書けない。そこで図にしてみた。映画を観た人ならこれだけでおわかりいただけると思う。なお、私は小説や映画の矛盾点をネチネチと文句を言うタイプではない。そもそも、いまからたった○○年後にアンドロイドやタイムマシンが作られている点においてこの映画はファンタジーなのだ。それを承知の上で、頭の体操だと思って考えてみて欲しい。
まずプロローグは主人公の誕生日に彼女が現われてから階段のところで別れるまで。つぎの本編とは翌年の誕生日から始まって、瓦解したビルの下から主人公がある物を掘り出すまでだ。そしてエピローグAは主人公の誕生日と夕暮れの窓辺のシーン。それ以降がエピローグBだ。またエピローグAの上にもう一つある黄色のエピローグAはサイボーグの彼女が送り込まれたもともとの歴史時間である。ここまで書けば映画を観た人はこの図とストーリーの関係を把握していただけたと思う。また映画を観てない人はまったくわからないだろう。それで良い。なお、エピローグBは、黄色の歴史時間と青色の歴史時間のどちらでも起こりえるが、(2)で過去の歴史への干渉が起こった時点で歴史は黄色から青色に分岐する。よって、エピローグBによって引き起こされるイベント(1)は青色の歴史時間によるものである。
問題は主人公の誕生日に必ず行なわれるある儀式のことだ。それは本編とエピローグAにおいて現われる。そしてこれの元になっているのはプロローグAに出てくる同じ店にいた隣の客である。私がわからないのが、サイボーグの彼女にこの儀式がいつインプットされたかである。私は(1)が未来においてなにかトラブルに巻き込まれ、それとそっくりの(2)が現代に来たのかと思ってた。それなら(1)が目撃した儀式がそのまま(2)に刷り込まれる。
ところが(1)と(2)は無関係なのである。青い矢印による歴史の中で作られたサイボーグは過去に戻ってない。もし過去に戻すなら本編最後でのサイボーグとの別れを回避するように行動しただろう。(2)で出現したサイボーグはあくまでも黄色の歴史時間で作られた物なのだ。とすると、あの儀式をインプットしたのは主人公以外にはありえない。(1)の時点で隣のテーブルで行なわれた儀式を主人公がわざわざインプットしたのだろうか。黄色の歴史時間の主人公が、青色の歴史時間の主人公にいたずらをしたのか。まあ、こんなことで悩むのは私くらいだし、あの儀式自体は面白いのでいいのだが