act16台本(最終回)

いよいよ台本の検証も最後である。セーラームーンがヒーリング能力でエナジーを吸い取られた人たちを回復させるシーン。まずは台本を見ていただきたい。

     顔を上げる人達。

     なるも起きあがって周囲を見る。

     なる「ん?なんでこんなとこに・・・・・」

     セーラームーン達の姿はない。

放送のまんまやんけ!と思うかもしれないが、最後の1行でこのシーンのイメージが放送とがらっと変わる。セーラームーンが倒れている人たちのそばでスティックを振りかざす。なるが起きあがる。さっきまでセーラームーン達のいた場所には誰もいない。つまり人々が回復したと見るや、セーラームーン達は急いで撤収したことを台本は強調してるわけだ。うさぎとまことは妖魔を倒しなるたちを元に戻したことを喜び讃えながら、レイはずっと気がかりだった亜美が元気になったことを喜びながら、そして亜美はさっきまでと違う自分がいることを噛みしめながら走り去ったのだ。たった1行だが私がこの台本でいちばん好きな部分である。
さて、10回に渡ってact16の台本を見てきたが、まだシリーズ序盤であり、このころは一つ一つのエピソードをじっくり描いていた頃なので大きくカットされたシーンは無い。私が見たい台本、省略されたであろうと思われるシーンはact4での「うさぎがクマのぬいぐるみを着た理由」。それからact46以降のネフライトの心境の変化。あとact41、act46などイベントが多い回もカットされたシーンが多そうである。このあたりの台本はヤフオクに出てくるだろうか。コレクターの手に渡ってしまう前に私が落札してカットされたシーンを公開できればいいのだが、そうそう資金が続かない。美術館や博物館の学芸員の心境である。