春のビデオまつり「七つの大罪クラブ」「フォークロア」

今回はお勧めできる作品がないのだが、溜めると書くのが億劫になるので。

都市霊伝説 心霊工場
【1,200円】レビューを読むとみんなボロクソに書いているが、私はまあまあだった。いまの日本のホラー映画の水準なんてこんなものだろう。「都市霊伝説」というシリーズ物であと3本あるみたい。心霊物かサイコ物か最後の方までわからない。それはよくあるパターンだが、その両方というのは珍しい。ただ、細部の作りが雑なのでけっこうイライラする。このアイデアでちゃんとした脚本と演出でリメイクしたら佳作になりそう。

七つの大罪クラブ
【1,500円】ミッション系の女子校、七つの大罪に引っかけた7人のグループがクラスを牛耳っている。その子たちが一人ずつ無惨な殺され方をする。ボス格の主人公は必死に犯人を捜そうとするが...主人公を筆頭にロクでもない7人なので、まったく胸が痛まないのがいい。ミステリーとして見たとき、意外な犯人のうち一人は意外すぎてほとんど顔を出していない人なので、あんた誰状態。もう一人は古典「そして誰もいなくなった」を知っている人ならわかってしまう。このミステリーとしての弱さが残念。

フォークロア
【1,700円】公式サイトが無いので紹介文をそのまま載せる。

アジア6ヵ国の気鋭監督が、各国の社会問題を古くから伝わる伝承(フォークロア)を絡めて描いた1話完結のホラーアンソロジー。『ゲーム・オブ・スローンズ』のHBOがアジアで展開するHBOアジアのオリジナルシリーズ。日本からは俳優・監督とマルチに活躍する斎藤工が監督として参加。主演は北村一輝が務める

残念ながらU-NEXTでしか見られなくてDVDも出ていない。1話50分で、インドネシア、日本、シンガポール、タイ、マレーシア、韓国の6か国の監督が制作。たぶんテレビシリーズなのではないかな。これのシーズン2が作られていて日本編は松田聖子が監督を務めたそうだ。プロデューサーの方針なのか、たまたまそうなったのかはわからないが、主人公は怖い思いはするがハッピーエンドか、主人公が悪い話は相応の罰がまっている。ヨーロッパのホラー映画のように「なんでだよー」という話はないので安心して見られる。日本編は怖いものは出てこないのにひたすら不気味な秀作。インドネシアシンガポール、タイは幽霊が出てくるのにホッコリする話。マレーシアは人間の怖さを描いた作品。韓国は技巧に走りすぎてちょっと。

FULLMETAL 極道
【1,500円】1997年の作品で主演は長いこと名前を忘れていた「うじきつよし」。ヘタレな極道が尊敬するアニキとともに陰謀に巻き込まれ殺される。遺体がマッドサイエンティストに引き取られ鋼の身体のサイボーグに生まれ変わる。自分とアニキを殺した者たち、陰謀を仕組んだ者たちを探して復讐に燃える主人公...おバカな設定の低予算映画だがそこそこ面白い。面白いのだが、終了3分前で物語が発狂してなんだこりゃ状態。もしやと思って監督を調べたらやっぱり三池崇史