ドラマのリアリティってなんだ?

3年B組金八先生第8シリーズ DVD-BOXII

こんな記事でも書かないと生活ができないライターも哀れだし、こんな記事でも掲載しないとスペースが埋まらないサイトも哀れだ。それには同情するが北川景子を巻き込むな。

www.dailyshincho.jp

低視聴率の原因について

「原因はハッキリしていると思います。あまりのリアリティのなさに、視聴者がそっぽを向いたのでしょう。まず、教員や学生のレベルが低すぎます。舞台は法科大学院ですから、ほとんどの学生が法学部の卒業生。少なくとも22歳以上のはずですが、それにしては幼く見えます。授業内容も正直言って中学校の公民の授業かと思うほどレベルが低い。模擬裁判も高校のホームルームか自由研究並みの拙さです。役者たちは脚本通り演じているのでしょうが、教員が使う法律用語や解釈には知性のかけらも見出せず、学生には司法試験に受かるぞという気概も覚悟も感じられません」

視聴者はそんなこと気にしてないと思うが。

「私たちはテレビ局に入社した時、先輩社員から『ニュースや情報番組はもちろん、たとえフィクションでも嘘を言ってはいけない。必ずウラを取ること。視聴者は嘘か誠か勘でわかる生き物だ』と耳にタコができるほど聞かされました。たとえ法科大学院に通ったことのない視聴者でも、嘘クサさはすぐに見抜かれるものです」

ニュースや情報番組でもウラ取りをしてないテレビ局なのに、この「私たち」っていったいどの私たち? 「視聴者は嘘か誠か勘でわかる生き物だ』と耳にタコができるほど聞かされました」、それがわかっていながら情報番組で嘘を垂れ流しているんだけど。この人はフジテレビの入社試験に落ちて、下請けの製作会社でこき使われている人と見た。舞台がふつうの学校や病院なら「そんな学校はねえよ」とか「そんな医者はいないよ」とわかる。だが法科大学院の内情なんか知っている人は千人に一人だと思うぞ。その人がそっぽを向いたとして視聴率にどれだけ影響を与えるというのだ。

ドラマにおけるリアリティとはそこではなくて整合性だと思う。物語の冒頭で提示された前提条件や世界観からはみ出さないこと。これが守られていれば、別の天体や未来が舞台のSFでも、おどろおどろしいホラーでも、歴史上の人物を題材にしながら架空の事件を作る改変歴史物でも、そこにリアリティを感じることができる。それはドラマだけでなく小説、映画、アニメでも同じ。それが文芸というものだ。「フィクションでも嘘を言ってはいけない」って意味不明なことを言ってるからフジテレビの試験に落ちたんだと思う。このドラマの視聴率が低いのは人気のイケメン俳優が山田だけなのと、全体に物語の力が弱いからだと思う。そこを説明することができないので「リアリティが無い」って変な理由を挙げる。腐ってもフジテレビ、君では受からんよ。

この記事、ヤフーのニュースにもなっていて、ほとんどがドラマに好意的な人が記事に反論をしていた。その中にこのドラマを的確に表現していて思わず唸ってしまったコメントがあった。

  きれいな金八先生

今週の放送なんか、まさにその通り。