小松彩夏「孤独のグルメ」

ある意味、タイトル詐欺だな。10年前の放送だ。小松彩夏がシーズン2の6話に出ていると教えていただいた。新しい回から見ているのでシーズン2まで行くのは何か月後のことか。我慢できないので先に見てみた。

   

この回は「江戸川区 京成小岩の激辛四川料理」だが、仕事先は写真館。約束の時間に早く来すぎてしまった五郎さんがケーキ屋に入る。「孤独のグルメ」を見たことがない人のために説明しておくと、店、およびそこで五郎さんが食べる物は本物。まだ店が存続してメニューが変わってなければ食べられる。当然、ドラマを見た人がその店に行くのだが、それで喜んでいる店と迷惑している店がある。シーズン1の第1話、つまりこのドラマの最初の1話は焼き鳥屋だった。このドラマは台湾、韓国、中国など海外でも放送されていて、その焼き鳥屋は10年以上経ったいまでも週に1人はドラマを見た外国人が来ると行っていた。で、店とメニューは本物だが、店員や客は俳優。たまに厨房で料理を作っている人が映ることがあるが、これは本物。ただしセリフはない。また、あくまでもドラマであり、店や料理を紹介する番組では無いので、料理の名前は出るが値段は出ない。五郎さんがメニューを見たときに値段が映ることがあるが、五郎さんは昼食に4、5千円は使っている。独身貴族の五郎さんだからできることであって、普通の人はうっかり同じ店に入ってはダメだ。

   

どのケーキもおいしそうなのでなかなか決められない。

   

いい年をしたおっさんがずっと見ているので固まっている店員が小松彩夏。このとき25才くらいのはず。

   

いったん顔を上げる五郎さん。小松彩夏の横顔が映るが、この頬から顎にかけてのラインって年令が出る。これは20代のピチピチしたラインだ。

   

五郎さんと店員の目が合う。「あ、すみません」「いえいえ、ゆっくりお選びください」と声をかける。店員は五郎さんを不審者ではなく客として見ているのがわかる。ケーキが決まって、コーヒーと一緒に店内で食べていくことにする。

   

「お待たせしました」、これが最後のセリフ。ただし、

   

   

五郎さんが食べているあいだ、カウンターで働いている小松彩夏がずっと映っている。ありがとう、監督。このドラマ、店員役はけっこう有名な中堅俳優が使われるので、誰が出てくるかもこのドラマの楽しみになっている。ただコロナ禍以降は店員がマスクをしているので誰だかわからない。それではあまりにも俳優に失礼なので、店員がカウンターの奥に戻りマスクを外して水を飲むシーンが入っている。マスクの顔と声で誰かを予想して、水を飲むシーンで答え合わせ。これもこのドラマの楽しみだ。この回はケーキ屋だったので20代の小松彩夏だったが、10年後のいまなら居酒屋でも焼肉屋でも業種を問わずOKだ。なんなら若女将だって不自然ではない。つぎの登場を楽しみにしているぞ。