1年に2回あったもの - ボーナスと車の定期点検とオリンピック

Leo16さんのブログで東京オリンピックの映画が不入りだと。「東京オリンピックかあ、そんなのあったなあ。懐かしいなあ。あれは何年前の出来事だっけ?」と記憶をたぐり寄せたら

  まだ1年経ってないよ!

私の脳内にあるオリンピック用のメモリは北京オリンピックで上書きされちゃってたよ。スケートボードスノーボードに置き換わって、女子バスケが女子カーリング、柔道がスケート、水泳がジャンプに置き換わってた。これは私だけじゃなくて、ほとんどの国民が同じじゃないのか。1年間にオリンピックが2回もあるという異常な事態の余波だな。かといって、予定どおり2020年に開催されて、開会式と閉会式がショボくなくて、事前にゴタゴタが無かったとしても記録映画はどうかな。前回とは映像作品に対する視聴環境が違う。自分の家で、でかくてきれいな映像のオリンピックをリアルタイムと総集編で見ていたんだよね。ただ、この映画の価値は今じゃなくて数年後、数十年後。東京オリンピックに感じた失望感が薄れたときに出てくるように思う。なので河瀬監督もあまりがっかりしないで欲しい。だがこの監督のこの作品。

原作は辻村深月の傑作。原作は映像向きで、テレビ化もされている。それほど長い話でもなく、さらにエピソードの取捨で上映時間をどうにでも調整できるという誰がメガホンを取っても良作になるはずの素材。原作は最後の5ページが見事な大団円で、ここにすべてが集約されるのに、この監督はそこをほとんどカットしてイメージ映像に代えやがった。ラストシーンで「ここが私の腕の見せ所」と思ったのだろうが、原作者も同じことを考えて作品を書いたので、そこは尊重しようよ。

それにしても、いくら歴史的な価値があると言っても、もう少し客が入らないと東京オリンピックに「残念」が追加されてしまうか。では私が名案を授けよう。

  アンパンマンと同時上映にしなさい

あっちは1時間の短い映画なので合計しても3時間。途中で休憩を入れて、小さいお子さんはアンパンマンだけ見ればよいし、老人はトイレに行ける。2編に分かれているので、こっちで弾みを付ければ後編も期待できる。なにより、これなら私も堂々とアンパンマンを観に行ける。