梅雨の映画まつり「シン・ウルトラマン」「死刑にいたる病」

ゴジラウルトラマン仮面ライダー、この中でもっともリアリティが無いのがウルトラマンだと思う。なのでそれをどう映画にするのか楽しみにしていた。

   

いきなり怪獣が出てくる。怪獣の弱点とか攻撃方法をカトクタイのメンバー(ポスターの5人)が見つけて自衛隊がやっつける。これはリアル。そして映画が始まって30分でウルトラマンが出てきて、1時間で正体がバレる。ここから先がウーンな展開でお子さんは飽きると思う。シン・ゴジラゴジラを未曾有の災害のアイコンにして、そのとき政治は、行政は、研究者はどう動くかのポリティカルスリラーにすることでリアルを追求した。シン・ウルトラマンウルトラマンの存在にどうリアリティを持たせるかを追求するあまり本来のウルトラマン物語の高揚感とか爽快感が失われてしまったように思う。もちろん最先端のCGで再現された生物っぽいウルトラマンの造形や、着ぐるみでは実現できない角度からのアングルは興奮するが、物語として見たかったのはこれじゃないと思ったのは私だけだろうか。観に行ったみなさんはどう思いましたか? あとウルトラマンになる斎藤工、この役はもっと線が細い人のが合ってたように思う。予告編ではシン・仮面ライダーをやっていた。ウルトラマンは従来の松竹から今回は東宝仮面ライダーは従来どおり東映なんだな。

   

長いよ。中盤以降がモタモタしすぎて、いったん緊張が切れる。なのでラストで来るせっかくのどんでん返しの効果が半減するように思う。サイコパスの犯人を演じる阿部サダヲの気持ち悪さは素晴らしい。なので、もう一人の主役である岡田健史の弱さが目立ってしまう。