ゲートキーパー

ゲートキーパー...門番?...耳慣れない言葉だが

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ゲートキーパー」とは、自殺の危険を示すサインに気づき、適切な対応(悩んでいる人に気づき、声をかけ、話を聞いて、必要な支援につなげ、見守る)を図ることができる人のことで、言わば「命の門番」とも位置付けられる人のことです

コロナの死亡者より自殺者のが多い。コロナに罹らなくても寿命が来たかもしれない高齢者を守るために社会活動を停滞させ、そのために若い人の自殺が増えたのでは経済的に高齢者を守れなくなる。

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上のリンクにある「ゲートキーパー養成研修用テキスト(第3版)」。すごいボリウムなので全部を読むのはたいへんだが、この中の「ロールプレイシナリオ」*1は必要なエッセンスが盛り込まれているので管理職やリーダーをされている方はぜひご一読されよ。いくら相手のことを心配し思いやっていても表現を間違えたら逆効果だ。

・同情や激励ではなく傾聴
  「つらい状況だったのですね」、「死ねたらどんなに楽だろうと思うんですね」
・自殺を考えているかの見極め
  「もしかして死にたいと思っていますか?」、「具体的な方法を考えることはありますか?」
・専門家につなぐ。できれば同行してあげる
  自殺を考える→精神科・心療内科 借金→消費生活センター・法テラス

ある程度の規模の会社なら社内に保健師やカウンセラーがいるよね。そこまで一緒に行ってあげれば、あとは任せればよいのだと思う。以前に書いたと思うが、会社の健康増進窓口ってところから毎月メールが来るのだよ。それが毎回、喫煙の害とか禁煙の効能ばかり。「休職したり死亡する社員の中で呼吸器の疾患や心臓病が原因の人は1%もいないはず。9割はメンタルなのでそこを啓蒙するべきではないですか?」とメールしたけど黙殺されたな。これって上司をはじめとする職場の人間関係や会社の仕組みに関係することが多いから、彼らも触れたくないのだよね。日本もまだまだ捨てたものではなく、無料で相談できる窓口をはじめ、いろいろなセーフティネットが用意されている。最低限、その知識は必要だよね。あと心配事や相談を「まずは上司に」とか「まずは社内窓口に」だけど、その上司や窓口がいちばん信用できないんだってこともあるので社外の窓口を知っておくことの大事。

同じことが学校や家庭にも言えて、たとえばもうこの親は耐えられないってなったら施設が用意されているんだよね。あと勉強は嫌いでは無いが学校には行きたくないって子は通信制の中学校もある。できれば中学校の入学式が終わったらすぐに説明してあげて欲しいが、入学と同時に「この学校に耐えられなくなったらこういう選択肢があります」って言うのも変か。