ミッシングチルドレン

気になる記事があった。

www.jprime.jp

年間約8万人─。
この数字は日本全国の警察に届けられる行方不明者の数である。警察庁によると、統計が残っている昭和31年以降は年間、8万〜11万件を推移していたが、平成18年以降は8万件台が続き、直近の令和2年は約7万7000件と最も少なかった。
(中略)
前述の統計によると、9歳以下の子どもに限定すれば、令和2年の行方不明者数は1055人で、過去5年間は1100〜1200人台を推移している。

記事はこのあと誘拐事件の話につづいているが、私が気になったのは「9才以下の子どもが年間1000人以上も行方不明になっている」だ。これだけ読むと「年間1000人以上の子どもが誘拐されて行方不明になっている」ように見えるが、そうなんだろうか? どう考えても多すぎるように思う。調べてみたらこんな記事があった。

koumu.in

これによると

・年間8万人というのは行方不明として届け出があった件数で、ほとんどは発見されている
・行方不明者の96%は認知症の老人
・子どもは家出、迷子、離婚した親の連れ去りが多い
・子どもの誘拐件数は年間で100件前後

週刊女性の記事とはまったく違う。この100件の誘拐の中で、週刊女性の記事にあるようにいまだに発見されていない人数と、無事に保護された人数の割合はわからなかった。もちろん、100人のお子さんの親の気持ちを考えたら重い数字である。だがタイトルの「年間1000人以上の子どもが消えている」はまったくのウソ。この記事、Yahooニュースにも転載されていて

これは驚いた。日本は治安がいいとか、防犯カメラが多くて安心だとか言うけどこんなにも多くの人がいなくなってるなんて。交通事故で亡くなる人よりもよっぽど多いんだから、もっと真剣に対策しないと

などのコメントが付いているが、驚くような数字を見たら、まずは調べてみよう。そして真剣な対策は、なにより親が気をつけるしかない