真夏のビデオまつり「初恋」「沈黙の死」

先日に見た「ファンシー」と同じ窪田正孝と小西桜子が出演。

【1,900円】映画館で予告編は見たがこんな作品とは思わなかったなあ。「三池崇史初のラブストーリー」と宣伝文句にあるが、それとかタイトルがむしろ失敗してないか。この二人に恋愛感情はなくて、脳腫瘍で余命宣告を受けた主人公がやけっぱちで哀れな境遇の少女を守っているだけなのでラストの方で「初恋と言えなくもない」程度。この映画の面白さは、組に見切りをつけた幹部(染谷将太)が悪徳刑事(大森南朋)と組んで覚せい剤横流しをしようとする。簡単な計画のはずだったが手違いがつぎつぎに生じ、死体がどんどん増えていき、最後はやくざと中華マフィアの抗争に発展する。なんとか出し抜こうとする二人、夫を殺され復讐しようとするベッキー、彼女を連れて逃げる主人公が集結するホームセンターでの戦いがクライマックス。この血生臭い物語に「初恋」とタイトルをつけたセンスはなかなかだが、それ故に私は観に行かなかったのが残念

【0円】これはひどい。劇場公開はしたのだろうか。スプラッターというジャンルがある。「怖い」というより「気持ち悪い」映画。だがこの映画は「汚い」。そうか、「死霊のはらわた」みたいなスプラッタームービーは、気持ちは悪いが汚くならないように工夫がされているのか。絶対に見るなよ、絶対だぞ

沈黙の死

沈黙の死

  • Pascale Arbillot
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【1,700円】フランス製のミステリー映画。母親と小学生の娘の二人暮らし。この娘は友だちと遊ばずにいつも不気味なマンガを書いている。さらにイマジナリーフレンドの話を母親に聞かせる。ある日、母親の留守中に家で殺人事件が起こり、娘は自分がやったと言うので連行、入院をさせられる。娘は本当のことを言ってないと確信した母親は事件の真相解明に乗り出す...娘が書いたマンガとイマジナリーフレンドに重要な意味がある後半はなかなか見応えがある。なによりこの娘役の子、ネットで調べると当時10才だったが子どもとして可愛いというよりすでに美人。現在は21才でいまでも俳優を続けているが、彼女の最盛期は10才だったみたい

SUSPIRIA

SUSPIRIA

  • ダコタ・ジョンソン
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【500円】ホラー映画の古典「サスペリア」のAmazonオリジナルによるリメイク。舞台がバレー学校、オリジナルのラストで明かされる真相、そこだけ踏襲してあとは別物。2時間半に及ぶ大作だが、ラストをそうするなら誰の視点で物語を見るか、主人公とは別に狂言回しを置く必要があると思った