在宅ビデオまつり「東京ノワール」「チチを撮りに」

 これもケーズシネマで予告編を見たやつ。

東京ノワール

東京ノワール

  • 発売日: 2018/09/21
  • メディア: Prime Video
 

 【1,700円】このとき「炎の28番勝負」をやっててここまでスケジュールが取れなかったなんだよね。前回の記事で書き忘れたが配給会社が相手にしてくれない弱小製作会社の娯楽作品を上映しているケーズシネマ。ここから生まれた「瓢箪から駒」というか「瓢箪からテラノサウルス」くらいの大ヒット映画が「カメラを止めるな!」。この映画を当初上映していた2つの映画館の一つがケーズシネマ。毎日5回上映してどの回も満員だったので、あの一作だけで2年分くらいの売上だったのではないか。さて本作だが、暴力団から足を洗うことにした主人公の最後の仕事が拳銃の取り引き。ところが一緒に連れて行った子分が無駄にテンパったために取引相手を射殺してしまう。そこから話は1年前にさかのぼり、主人公の親友でもある相棒とその娘、本屋で「罪と罰」を万引きしては空き地で燃やす少年、セコい親分、組を潰すために暗躍する警察、それらが絡み合って冒頭のシーンの裏側にある何層もの真実が浮かび上がる。後半のまとめ方がややガチャガチャしてたので200円引き。

RED LIST レッドリスト [DVD]

RED LIST レッドリスト [DVD]

  • 発売日: 2019/01/25
  • メディア: DVD
 

 【1,200円】もう滅茶苦茶。「OSAKA VIOLENCE」というシリーズがあって、ほかの作品はヤクザ映画だがこれは異色作。管理社会が徹底した未来の日本。頭のおかしい青年と同じくらいおかしい母親が3組。前半はこいつらがどれほど狂っているかの胸糞物語。政府は社会に害をなす狂人を発見し廃除するメソッドを持っていた。それが映画の後半。いちおう勧善懲悪になっているので一定の満足感はある。なお、ポスターはエロいが劇中にエロいシーンはないのでお子様にも安心して見せられる作品...ではな~い!

MERU/メルー (字幕版)

MERU/メルー (字幕版)

  • 発売日: 2017/07/06
  • メディア: Prime Video
 

 【1,000円】ヒマラヤ山脈に、誰も登攀に成功してないメルーという峰がある。なにしろ90度の岩壁が2000m、途中はポスターのようなオーバーハングのところもある。ここに1度の失敗を経て、登頂に成功したチームの長期間に渡るドキュメント。最初の失敗なんか頂上まであと100mまで迫りながら、時間・食料・体力を考えると頂上まで行ったら生きて下山できないと判断することこそプロとして立派。ここに至るまでの登山家たちの人生や家族も描かれて見応えがある。レビューには「ドキュメントならではの迫力」と書いている人が多かったが、ドキュメント故に映像が限られているという難点はある。

KILLERS/キラーズ 10人の殺し屋たち(吹替版)

KILLERS/キラーズ 10人の殺し屋たち(吹替版)

  • 発売日: 2020/04/03
  • メディア: Prime Video
 

 【1,500円】ホテルに10人の殺し屋が集まるとあらすじに書いてあったので、殺し屋が戦う話かと思ったら違った。ニコラス・ケイジが主人のボロいホテル。このホテルの一室と向かいのビルの屋上で戦うスナイパー同士から始まって、少しずつ関連しながら主役が別の殺し屋に移っていく。最後の最後で明かされる真相で、これはそもそも何の物語だったのかが判明する。だがかなり偶然の要素がなかったか? そんなにうまく行くか?と思うのだが「そのときは第2のプランがある」だって。はいはい。強そうじゃないニコラス・ケイジと、凝ったストーリーで最後まで飽きないよ。

チチを撮りに

チチを撮りに

  • 発売日: 2016/04/28
  • メディア: Prime Video
 

 【1,900円】こういう映画に出会うからマイナーな映画巡りは楽しいんだよね。知ってる俳優は滝藤賢一しかいないし、ストーリーも「母親と姉妹の3人暮らし。浮気をして家を出て行った父親の葬式に姉妹が行く話」というだけの超低予算の映画。ところが登場人物のキャラ設定とセリフと間、一つ一つのシーンの作り込み、不意を突かれる笑いと涙の仕掛け。どれも素晴らしい。これは監督の手腕を見る映画だ。7年前の映画だが、この監督はその後どうしたのと調べたら「湯を沸かすほどの熱い愛」か。納得。会員特典が5月6日までだそうだ。