社会人として恥ずかしくないか?

統計学が最強の学問である」

統計学が最強の学問である

統計学が最強の学問である

  • 作者:西内 啓
  • 発売日: 2013/01/24
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 かどうかは知らないが、なにかの統計をする上での最低限の注意は知っておかないと大恥を書くことになる。

news.yahoo.co.jp

全部読むのは面倒くさいと思うので要点を転記する。

日本からの渡航者に対する入国・入域制限及び入国後の行動制限措置を取っている諸外国及び地域は3月20日現在、驚いたことに200を越え、209か国・地域となってしまい、174か国・地域の韓国を大きく上回ってしまった。
日本外務省のホームページによると、209国・地域の内訳は「入国・入域制限が行われている国・地域」が131、「入国後に検閲強化や行動制限措置が取られている国・地域」が78となっている。一方、韓国の内訳は「入国・入域制限が行われている国・地域」が123、「到着後隔離措置を取る国・地域」が18、「検閲強化の措置を講じる国・地域」が33となっている。

まず、国連の加盟国はいくつあるか、正確は数は覚えておかなくても「190くらい」*1と知っているとそれを超えた時点でどこかに間違いがあると気づかなくちゃ。その先は統計学以前、中学校の数学、さわりは小学校でもやるかもしれないが集合の計算の仕方の問題。131カ国と78カ国がダブっているのでそのまま足してはいけないんだよね。つぎに

PCR検査については韓国では一日1万から1万3千件実施しているが、日本は3月10日の1884件が過去最多である。また、日本は感染者969に対して死亡者34人なので感染者28人うち1人の死亡者を出している計算となるが、韓国は8652人の感染者に対して死亡者は102人。従って、感染者84人に死亡者1人の割合だ。

これは自分でわざわざ書いているのに間違えているという、ここまで来るとわざとだろうと疑ってしまう。感染者に対する死亡者の数を比較して日本のが多いと結論づけているが、日本と韓国では検査の数が違うと自分で書いてんじゃん。両国の全国民の検査をした上でこの結論なら良いが、両国ともそこまでは行ってない。とくに日本は症状が無い人まで無理に検査をしてない。よって感染者を分母にした比較は無意味で、これは人口で比較するしかない。すると韓国の人口は5147万人で、50万人に一人の死亡者がいる。対して日本は1億2千万人なので353万人に一人の死亡者になる。すると日本の死亡者は韓国の7分の1になる。ちなみにインフルエンザの死亡者は2018年は多かった年で3352人、この10年でもっとも少なかった2010年で161人だそうだ。

https://president.jp/articles/-/33053?page=2

*1:正確には196カ国