学生帰る

嵐のような2週間がやっと終わったよ。今回はチームというものについて考えさせられる面があった。最終日にプレゼンのコンテストをやるわけよ。基本は本部ごとなのだが、私の本部は14人もいるので7人ずつ2チームを作って、全部で10チームくらいが競う。私のところの2チームを仮にAチームとBチームとしよう。そのチーム分けは上部組織が行い、私の考えはまったく入っていない。メンバーを見るとAチームのが優秀。一人一人のポテンシャルを合計するとAチームはBチームの3倍くらいの総量があるのかもしれない。だが大会が終わってみるとBチームは全国2位。Aチームは3位までに入賞しなかった。プレゼンの指導を、私はBチームを行い、Aチームは別の人が世話した。その指導者の差は多少はあると思うが(エヘン!)、それよりチームのメンバーの差が大きい。

Aチームはサッカーで言えば全員がフォワード。ボールが来たら全員がゴールを狙う。野球で言えば全員が3番打者。全員が大振りをして長打を狙う。ようするに全員の自己主張が強すぎてまったくまとまらないのだ。それに比べてBチームは非力。まとめ役の男の子、やたら前に出るタイプではないが恐ろしく賢い女の子。おちゃらけた子が男女一人ずつ。おとなしい子が男2人と女1人。まとめ役が最初に意見を出すが、反対意見があればそれを聞いて自分の意見を引っ込める懐の深さがある。賢い女の子は、議論が紛糾してワチャワチャすると「それって要するにこういうことじゃないの?」と突然、大鉈を振るって議論をぶった切る。おバカの2人のおかげで空気が重くならない。おとなしい3人はほかの4人の考えに賛成票か反対票を投じるだけなので余分な選択肢が生まれない。結局、チームの力ってメンバーの力量の総和ではなく、チームの総合力が最大になるように役割を分担することなんだな。当たり前といえば当たり前だが、実際に目にすることは少ないので私自身、とても勉強になった。もしAチームを指導する機会ができたら、これを2つか3つくらいに分けてしまうのが正しい方法なんだと思う。Aチームの学生たちに「もっと戦隊ものを見て勉強するように」と言うのを忘れた