炎の28番勝負−4本目・5本目・6本目

金曜日は相続の関係で税理士に頼んでいた書類を受け取って銀行に行ってきた。終わったのが13時近かったので会社を休みにして映画に行ってきたよ。
     
イタリア映画。イタリア映画って「サスペリア」以来ではないだろうか。全体的におしゃれ。自分に正直に生きているためみんなからは浮いている16才の男の子2人と女の子。この3人が意気投合して友だちになる。ふつうはこの女の子を巡って男2人が争う展開になるだろ。ところが男の子の一人はゲイで、もう一人の男の子が好き。その男の子は女の子が好きという微妙な均衡。途中までは初めてできた気の合う仲間との交流が楽しそうで、見ているこちらも良かったね、楽しいよねと頬が緩む。だがこの映画は実際に起こった事件が元になっているのがわかっているので、彼らのはじけるような笑顔も悲劇の前兆でしか無い...ヨーロッパの映画って、本作のような青春映画でも舞台演劇をルーツとする伝統を感じるんだよね。公式サイトを見ると若い3人の主役もみんな演劇の勉強をしていて元モデルとか元アイドルって人はいない。この女の子もすごい美人では無いのだが喜怒哀楽の表情が魅力的。


     
榮倉奈々安田顕が主役なのに上映館が極めて少ない。たしかに榮倉奈々だけでもっているB級映画。ただの死んだふりではなく毎日すごく大がかりなセットを組むのでお金が心配になってしまう。3年経っても夫がいまひとつ理解できない不思議キャラの奥さんだが、たまに心に響くド正論の発言をする。「(主婦の仕事は)毎日のことだからそんなにがんばれないよ」とかね。よく考えたら私が榮倉奈々を見たのはCMやバラエティ番組以外では初めてかもしれない。この人は可愛いのだが独特の色っぽさがあるね。一言で表すと「腹黒さを感じない宮崎あおい」だな。どんな表現だよ。


     
私が知っている人はベンガル志田友美ちゃんだけという単館上映レイトショーの映画。タイトルはイカ天に出演してあまりの個性ふりに審査員特別賞をもらった実在のバンドらしい。そのボーカルで、いまは道路工事のアルバイトで暮らす中年と、アイドルグループをやめてシンガーソングライターになろうとする女の子の物語。紆余曲折を経て二人がライブをするのだが、この二人の曲はもう少しなんとかならなかったのか。