真冬の映画まつり「パーティで女の子に話しかけるには」

飛び込んだ怪しいパーティで一目惚れした女の子は異星人だった...異文化交流のドタバタと悲しい別れという定石のストーリーを想像していたが全然違った。そもそも異星人が過去の映画に出てくる異星人に比べて異色すぎる。このパーティが地球を訪れた異星人のパーティだったのだが、UFOも未来技術も異形もなし。異星人をカルト宗教の団体ということにしても、わずかな脚本の修正で通じてしまう。もう話がぶっ飛びすぎてついていけねえよ。エピローグはホロッとする。「母の意思で...」と話した男の子が、あの女の子の子どもか。まわりにいた6、7人の子どもは一緒についてきた友だちなんだなと思ったが、映画館を出てから気がついた。あれは全員が一度に生まれた子どもか。

恒例の今年観た映画のまとめ。邦画、洋画のベストを一つずつあげるなら

  君の膵臓を食べたい*1

  怪物はささやく*2

邦画はこれで決まりでしょ。洋画は「ダンケルク」とか「IT」は当たり前すぎるのであえてこれにしてみた。この物語のテーマはここにあったのかというラストシーンが胸に浸みるよ。前評判も高くて期待どおりの満足感だったのはこれ。

  ミックス。*3

  3月のライオン*4

  ダンケルク*5

  IT ”それ”が見えたら、終わり。*6

どれも上手に話がまとまっていた。洋画に比べると邦画の小物感よ。とくに「ミックス。」は無難な線を狙って小さくまとめてしまった映画だったが蒼井優に救われた感じ。一歩まちがえると痛い映画になるところを舞台設定やクライマックスの作り方で技ありだったのはこれ。

  ハルチカ*7

  ワンダーウーマン*8

前者はクライマックスを合奏コンクールにしなかったこと、後者は舞台を第一次世界大戦にしたことが技あり。佳作ながらよくまとまっていて印象に残った映画がこれ。

  東京喰種*9

  愚行録*10

  シンクロナイズドモンスター*11

それぞれ、清水富美加満島ひかりアン・ハサウェイの名演が良かった。予備知識なしで観に行って意外と良かったのがこれ。

  Brave Storm(ブレイブ・ストーム)*12

  ゲット・アウト*13

前者は悲しいほどの低予算ながら、その中でできるだけのことはしようという気概が伝わった。巨大ロボットより山本千尋のアクションが最大の見せ場。後者は脚本次第でまだまだ新しいものが作れるホラー映画の可能性を示した。「日本はハリウッドほど予算がないから良い映画が作れないんだ」と言い訳をしている映画人はこれを観て反省せよ。