秋のビデオまつり

これを観に行ったけどイマイチだったよ。
     
ここらでエイリアンシリーズを刷新しようと思ったのか、どちらかというとスタートレックぽいノリ。だがそれが成功しているとは思えない。問題点は悪役の動機というか行動原理に共感ができないので、ただの変な奴だったこと。さらに最大の問題点はヒロインがブサイク。なんでこの人にした?! 気を取り直してAmazonビデオ。今回は当たりが2本もあった。

      1,800円
文句なしの1,800円。でもこれは劇場公開作品ではなくWOWOWスペシャルドラマだったんだね。原作がこういう構成になっていたのか、映像化するにあたってこの構成にしたのかはわからないが、本来はダイナミックな話ではないのを視聴者が飽きないような作りにしている作品全体の組み立てが見事。朗読会の録音をラジオで放送しようと奔走する佐藤隆太の視点。そこから数年前の人質たちの生活と朗読会の様子。その朗読会で語られる話の再現ドラマ。そしてこの物語にどういう関係があるのか最初はわからない介護施設。ラストでは、録音を遺族に届けた兵士に佐藤隆太が会いに行く話。違った時制と違った舞台を行き来してそれが無理なくつながっている。映画「ツナグ」でもそうだったがシリアスな佐藤隆太が実にイイ。


      1,800円
昨年の公開作品。観に行きたかったけど時間が合わなかったんだよな。日本でのタイトルはコンサルタントになっているが、原題と実際の主人公の職業は会計士。「アカウンタント」が日本では馴染みが無かったのでコンサルタントにしたんだな。なら「会計士」で良かったんじゃないか? それだとインパクトがないのか。高額の報酬だが命の危険があるヤバい顧客専門の会計士が主人公。なぜ何年も続けられるかというと、口封じのために差し向けられた殺し屋をぜんぶ返り討ちにしてしまうから。そこまでは映画館で予告編を見て知っていたが、実際にビデオを見たら意外と奥が深い話だった。あと主人公の物腰やライフスタイルにはじまり、映画全体がすごくおしゃれ。さすがにクライマックスのドンパチは肉弾戦だが、そこまではどのシーンもセンスの良さを感じさせる、やってることとビジュアルの落差が楽しい。


      1,200円
なんでこういうベタなタイトルを付けちゃうかなあ。逆を狙ったのかもしれないが、こんなタイトルだと誰も観に行かないだろう。ホラー映画だが、オバケは出てこないので怖い目のサスペンス映画。冒頭は主人公たち小学生の男の子3人のスタンドバイミーのノリだが、変なオヤジと異形の息子が女性を誘拐して監禁しているのを目撃してしまったばかりに異形の息子に追いかけられる。逃げ切ったと思ったら、夜に家まで来るのだな。男の子3人のお姉さんや妹、お母さんがみんな美人なのはさすがフランス映画。さらに主人公以外の男の子2人が殺されていたのがラストでわかり、小学生を殺すか? このあたりもアメリカ映画ではなかなかやらない、フランスのホラー映画によくある残酷さ。