オハイオの月

どー、まさかこの曲がアップされるなんて。しかも1979年の放送。一時、探したけど無かったんだよね。私の世代って音楽の供給媒体としてレコード→CD→ダウンロード、記録媒体としてはカセットテープ→MD→メモリと三世代にまたがっているわけよ。そのおかげで「あー、なんて便利になったんだ。曲の頭出しが一発じゃないか」、「実用上、無限の数の曲が持ち歩けるようになったじゃないか」と、ウンコを垂れ流すほどの感動を何度も味わうことができた幸せな世代*1。その反面、昔の録音が残ってない...そもそも再生するデバイスが無い。正規にリリースされている楽曲はCDを買い直すとかダウンロードをすれば良いのだが、エアーチェックした*2カセットテープにしか無いものは全滅。
さて、南こうせつの「オハイオの月」。南こうせつはフルオーケストラのスタジオ録音よりライブの方が良い。バックの楽器が少なくて音響効果を入れてない、南こうせつの声自体を聞かせるライブの方が私は好きだ。この曲は、アルバムを買えば入っているのだが、昔エアーチェックしたライブの方が良かった。当然、好みはあるだろうから私に同意しろとか好きになれとはいわん。まずは聞いてみてよ。
     
南こうせつはヒットしたシングルが「神田川」とか「夢一夜」のもの悲しい曲なんだが、彼の真骨頂はこういう明るい曲なんだよね。詞は岡本おさみ。曲はポップだが、詞は別れた彼女を想うけっこうもの悲しい内容なんだな。この動画、歌詞をまちがえて歌っていて、正しくは1番と2番が

  ああ、夜汽車は歳月ころがして 走り続けるばかりさ

  ああ、思い出は歳月ひきちぎり 飛び続けるばかりさ

と対になっている。この部分の3番、

  ああ、島国じゃさすらうことさえも ままならぬばかりさ

ここが好きなんだな。大陸を転々としている彼女に思いをはせている部分。まあ、日本だって一人がさすらうには十分な広さだと思うがな。
ところでたまに映る客席。38年前だから、あの女性たちもほとんどは還暦を迎えたのだろう。南こうせつが好きだった女性なら人生の節目節目でそう誤った選択はしないで、それなりに幸せな60代を迎えているような気がする。とくに根拠はないが、そう思う...

*1:その幸せをウンコで表現しないように

*2:死語だね。FM放送を録画したもの