もうすぐ梅雨入り映画まつり

ひさしぶりにメジャーな1本と、あいかわらずのマイナーな2本。
     
ウルヴァリンの最終作、たぶんX-MENの最終作でもあるのかな。南北戦争のころから生きているローガン。時代は2049年だったかそのへん。ミュータントは彼を残して地上からほとんどいなくなっている。ミュータントは攻撃力も防御力も人間より強いのに繁殖力に弱かったようだ。でも突然変異だからある確率でしか生まれないよね。そのローガン、急に老いがやってきて体力も回復力も弱くなっている。あとは予告編で見たとおり、同じ能力を持っている少女と、それを追う謎の組織。少女と認知症気味のプロフェッサーを引き連れて、少女の仲間がいるという場所への旅をする。これ、もうちょっと面白くできたんじゃないかな。


     
最初はバカにしてたんだよ。なんでゲームのオープニングムービーを映画館で観る必要があるんだよと。でもAmazonビデオで前作を観たら予想以上のクオリティで、それの最新作、さらにスタッフに「呪怨」の清水崇監督が加わっているなら面白くないはずがないじゃないか。前半はホラー色が強くなって、つまりゲームの1作目の雰囲気で驚かせ方もホラー映画そのもの。中盤以降はアクション映画。昔はアニメでしか実現できなかった映像が、最近はCGを使ってなんでもできるようになっちゃったんだよね。ところが本作は「これが実写でできるか!」というスタッフの気概を感じる。誰も観たことがないものを作り出そうというスタッフの心意気。この映画、もっと評価されてもいいのだがな。
     
主人公と敵のボスとの戦いで、ふつうは離れていたら銃撃戦、近づいたら肉弾戦でしょ。ところが相手と取っ組み合いながら撃ち合いをするという、これは実写でやったら何がどうなっているのかわからないと思うんだよね。セリフはぜんぶ英語で字幕が出る。でもスタッフは全員が日本人なので、映像に集中できるように吹き替え版にして欲しかったぞい。


     
これ、連載されていたのは20年前だよ。まさかいまごろアニメ化されるとはなあ。画風もストーリーもすごく独特のマンガ。私は好きだったが、アニメ化されたりはしなかったので人気なかったのかなあと思ってた。数年前、ビレッジバンガードで単行本が平積みされていて驚いた。そうか、知る人ぞ知るカルト的なマンガなのか。さて映画だが、画像のクオリティはかなり高い。ただ原作の画風が独特すぎるので、あの雰囲気を再現すること自体がアニメでは無理なのだが(モノクロの線画になっちゃう)原作の不気味な雰囲気がだいぶ削がれているのが残念。女の子を前面に出そうとしすぎているのも原作から離れてしまっている原因だが、これはこれとして十分に楽しめる。万人にお勧めできる映画ではないが、原作を知っている人はとりあえず観るべし。