4月に読んだ本

「好き嫌い」と才能

「好き嫌い」と才能

以前にこの著者の本を読んで感銘を受けた一言、「質量ともに一定以上の努力を継続できるただ一つの条件は、本人がそれを努力と思っていないことである」。俺はむちゃくちゃ努力してるぞー、と思っている努力は長く続かない。またはどんどん質が落ちてくる。それをすることが面白いとか楽しいとか気持ちいいと思えてはじめて継続ができる。回りの人からその人を見ると努力しているように見えていても、本人は努力をしているとは思ってない。この本は著者のその思想を実証するための各界の著名人との対談集。たしかに「苦しかったけどがんばりました」と言う人はいなかった。私はもう何年も前からブログの更新が「努力」の領域に入っています...


さむけ (ノン・ポシェット)

さむけ (ノン・ポシェット)

「さむけ」をテーマにした人気作家のアンソロジー。さすがに実力者が書いた話、実話系の怪談集とは物語の深みが違う。寝る前に読む本にしていたのだが、内容が重たすぎて布団の中で読むのをやめた。


世界堂書店 (文春文庫)

世界堂書店 (文春文庫)

年末に刊行される「このミステリーがすごい」で、初の2年連続1位になった著者が選んだ古今東西の短編。江戸川乱歩から10編とか星新一から20編なら私でもできるが、これだけ国も時代もジャンルもばらばらだと、高校の図書館丸ごとくらいの読書量がないとできない芸当。


アンソロジー 隠す

アンソロジー 隠す

ミステリーなどで活躍する女性作家による「隠す」をテーマにしたアンソロジー。隠すと言っても物を隠すだけではなく、事実を隠す、過去を隠す...何かを隠していたこと自体がオチになっている話もあり楽しめる。続けて読んでいくと男性では思いつかないストーリーってやっぱりあるんだと気づく。


「洞察力」があらゆる問題を解決する

「洞察力」があらゆる問題を解決する

たった半月前に読んだはずなのに内容をまったく思い出せない。たぶんその程度の内容だったはず。


字が汚い!

字が汚い!

自分の字は汚い、幼い。そう思った著者が「字がうまくなる」という本をいろいろ買って試したり、ペン字の学校に通ったり、達筆で評判の人に話を聞きに行ったり、逆に汚い字で有名な人にインタビューしたり...ワンイッシューの本だが、誰でも興味がある話で、しかも筆者が自分で体験しているので面白い。このテーマを思いついた時点で筆者の勝ち。


Graphic Recorder ―議論を可視化するグラフィックレコーディングの教科書

Graphic Recorder ―議論を可視化するグラフィックレコーディングの教科書

「Graphic Recorder」という職業というか技能があるらしい。会議の進行を、ホワイトボードに字だけでなく絵をまじえて書いていく。その時点で意見をグルーピングしたり階層化していくので参加者がそこまでの議論を一目で把握することができる。あと講演やセミナーの趣旨のまとめにも使える。図解の方法や絵のパーツなどの基礎から、筆者が実際に書いた図も豊富にでている。だが、ここまでになるにはかなりの鍛錬が必要だし、筆者のようになる途中段階だと「なんでマンガを書いてんだよ、真面目にやれ」と叱られそう


国際政治に関する元外務官僚の佐藤優田原総一朗の対談集。佐藤氏ほどの博識と相対すると田原総一郎はそこらのオヤジになってしまう。鈴木宗男が失脚しなかったらいまごろは北方四島のうち、2島はいまごろ戻ってきていて、残りの2島はどうしましょうかという話になっていたらしい。