真冬のビデオまつり

今週は映画2本とテレビ番組。
     
大統領狙撃事件を、小説なら連作短編集のように8人の視点から描く。テレビクルー、警護をしているSP、訳ありの刑事、たまたま居合わせたお父さん、さらには大統領本人、そして犯人。どれも良いところで終わってつぎの人...徐々に全貌が見えてきて犯人の裏をかいた大統領側、さらにその上を行く犯人、それを追い詰めるSP。いやいや、これは面白い。アイデアと脚本しだいでいくらでも面白い映画は作れるんだと前回に続いて感心した。
     
銀行が4人の武装集団に襲われ、銀行員とその場にいた客、合わせて50人余りが人質になる。すぐに銀行を警官と特殊部隊が取り囲み主人公の交渉係が来る。だがこの犯人はなにかおかしい。なにが目的なんだ...犯人がここまで手間をかける動機がいまいちわからなかったが見る人の予想をつぎつぎと裏切る展開が見事。最後は映画ではなくアメリカのテレビ番組。日本名は「衝撃! 世界のおバカ映像」、原題は「Ridiculousness(ばかばかしさ)」。スタジオはこんな感じ。
     
観客がいてスクリーンの前にMC、左側にレギュラーの笑い係のお姉さんと突っ込み係のお兄さん。ネットの面白動画を見せる番組は日本にもあるが、この番組はとにかくテンポがいい。MCが動画の人物に代わってセリフをつけたり突っ込んだり暴れたり。このノリとテンションのMCは日本にはいないと思う。動画は衝撃映像でもびっくり映像でもなく、おバカ映像。無茶なことをする人たち、ありえない失敗をする人たちの動画。上の画像で左の壁にマークがあるだろ。頭から墜落して首がグキってなってるやつ。これがメインテーマ。たとえば
     
2階の窓から木に飛び移る人。うまく飛び移れたとしても枝が細すぎるよ。見ればわかるだろう。1回が20分で10本以上の動画が紹介されるが、どう考えても大怪我をしているだろうと思われるのが2、3本混じっている。いちばんすごいのがこれ。
     
数えると4階だろ。下から壁を伝わって登っているのか、屋上から降りているのか、4階の窓から出たのかはわからないが...とにかく地上に落下。こんなのばっかりで、日本の地上波では放送できないのではないかな。1シーズンが21回で、プライムビデオに4シーズンまでアップされているので十分に楽しめるぞ。