真夏の映画まつり「コロニア」

主演は大人になったハーマイオニーハーマイオニーはドイツ人のキャビンアテンダントで、これは1970代の実話にもとづいた映画だ*1。タイトルのコロニアは、英語のコロニーだろうか、チリに逃れたナチスの残党が築いた広大な施設。見かけは修道院のような宗教色の強い施設だが、いったん入ったら出られない。そこでは人々が修道僧と奴隷の中間のような自給自足の生活を強いられていた。この施設の裏の顔が、南米史上最悪と言われたチリの軍事独裁政権と結びついた拷問施設。さらに武器の密輸の中間施設、人体実験場になっていた。もう書くのがめんどくさいので詳しくは公式サイトを見てくれ*2
ハーマイオニーの恋人が反体制勢力に加わっていたために捕らえられて施設に送られてしまう。ハーマイオニーは恋人を助けるために施設に潜入する。といってもハーマイオニーは諜報員でもないし、ここでは魔法使いでもない。信仰のためと偽ってこの施設に入植し、劣悪な環境に耐え過酷な労働を行ないながら恋人を探す。ただ自由がほとんど無いので恋人がこの施設にいるのがわかるまで3ヶ月、さらに恋人と密会ができるまで半年くらいかかる。秘密裏に忍び込んで短期でミッションを貫徹するスパイやスナイパーより、こっちのがすごい。その間、ずっと畑を耕したりジャガイモの皮をむいていたのだからな。
ハーマイオニーは大学を卒業後(ホグワーツじゃなくて人間の大学な)、女優を1年間休業して国連の活動をやっていて、これが復帰第一作の映画だそうだ。敵が強大なわりに、主役があまりにも無力なので全編ハラハラしどおしで最後まで退屈しない。ぜひ大人になったハーマイオニーを観に行ってくれたまえ*3

*1:国籍も年代もハーマイオニーじゃねえし

*2:http://colonia.jp

*3:なぜエマ・ワトソンと書かない