梅雨の映画まつり「好きなわけではないがどっちも綾野剛」

     
前編を見てないのに後編! 原作は読んだことがあって、この話の前半は主人公の苦悩とか警察組織の問題点とか奥さんのつらさとか被害者の悲惨さとか物語の背景が語られる鬱展開。後半になると物語がドライブして、ラストはまさかの活劇になる。よって、映画もストーリーがわかっている私は後半だけ見れば十分なのだ。実際にそうだった。原作は警察を舞台にしたミステリーの傑作。この手の話は欧米の小説の方が重厚なものが多い。やはり日本人だとスタミナが保たないのかと思っていたので、この小説を読んだとき、よくぞここまでの話を書き込んだ、日本人でもできるじゃないかと思った。冒頭で前編のダイジェストもあるので、小説を読んでない人が後編だけ見ても十分に楽しめると思う。犯人の動機やそこに至るまでの行動がわかるとびっくりするよ。無言電話はそういうわけかと。ただ小説のラストに付け足した部分が冗長さを感じさせる。あれを省いて前編を駆け足にして3時間にまとめて1本にして欲しかった。エンドクレジットを見て「え、そんな人も出ていたんだ」と驚いた人が何人かいた。どこに出ていた?
     
前の作品でも重要な役で出演していたが、こちらは主役。実話がもとにした原作があってクライマックスまではテンポ良く進んでいき飽きない。だがそのテンポが終盤でとたんに悪くなり、たしかに主人公が転落していくさまを描くのだからしかたないのだが、もう少しなんとかならなかったのか。2本の映画、2時間近く綾野剛を見たけどやっぱり好きになれない...予告編でこれをやってたよ。
     
登場人物の95%が「進撃の巨人」と同じでやんの。しかもキャラも同じ。飽きるよな、もう予告編見ただけでキャラが想像できちゃう。役者なんかたくさんいるのだから、同じテイストの映画に同じ役者を使うのはやめようよ。ところで還暦になると映画を1,100円で見られるんだよ。これはかなりのお得感。そうか、だから映画館は老人が多いのか。でも団塊老人は金持ちだぞ。割増料金を取ってもいいくらいだ。金が無いのはむしろ20代の人。こっちを割引きしてあげようよ