月々16,000円は重いのか軽いのか

こんなニュースがあった*1

  神田うの奨学金「自己責任論」で賛否激突 「完全に正論」「根本的な理解が欠如」

  (中略)

  奨学金をめぐる神田さんの発言は、2016年6月30日放送の情報番組「ノンストップ」(フジテレビ系)で飛び出した。

  番組では「若者が破産...『奨学金制度』のゲンジツ」と題し、奨学金の返済を滞納し、自己破産に追い込まれる若者が急増している

  という問題を特集した。

  その一例として、在学中に月8万円の奨学金を受け取っていた男性のケースが紹介された。

  この男性は、卒業から半年後に月あたり約1万6000円の返済が始まったが、徐々に返済が滞る状況に。

  その後、返済を求める連絡が職場にまで及ぶようになり、会社からの信用はガタ落ち。

  さらには裁判所からの督促状も届くなど、軽い気持ちで借りた奨学金に後悔する若者の姿が再現VTRで取り上げられた。

この番組を見ていないので私にはこれ以上の情報はない。あくまでもこのニュースを読んでの感想だ。これに対して神田うの

  「月々8万円も借りてたわけだから・・・。それが月1万6000円、20年やればいいんでしょ?頑張れば返せそうだけど」

私はこの人が嫌いだけど、この意見には異論がない。賛成とか反対という以前の問題。ところが

  奨学金の返済に苦しむ若者を「自己責任」と切って捨てた神田さんの発言に対し、ツイッターネット掲示板では、

   「借りたものを返すのは当たり前のこと」

   「完全に正論。返せないのは金を借りといてまともな生活基盤が作れなかった自己責任」

  と同調する声が出ている。だが一方で、「問題の本質はそこじゃない」と指摘するユーザーも少なくなく、

   「借りる時と返済の状況が違うのわかってますか?」

   「頑張ってもどうにもならないから社会問題になるのであり、根本的な理解が欠如している」

  と否定的な意見も上がっている。

  さらには、神田さんの「庶民とは違う金銭感覚」を引き合いに、「コメントする立場にない」と批判する声も目立った。

  (中略)

  一部のネットユーザーからは

   「生まれてこのかたお金に困った事がないヤツに言われても」

   「月1万6000円の負担がどれだけのものかって想像できないんだろう」

  との批判が噴出。なかには、「マリー・アントワネットみたいなこと言ってんな」との呟きも漏れていた。

最近の芸能ニュースの「ツイッターネット掲示板では」が実にあてにならないというか、ずるい、きたない。このニュースを書いた記者が「いやいや私の意見ではないですよ、ネットにそういう意見があったんです。なので苦情を当社に言われても困ります。ネットの意見ですから」と言い訳しているのだが、その意見を拾ったのはおまえだ。そしてそれをニュースにして散布したのはこの会社だ。
月に16万円なら、それはたいへんだ。でも1万6千円だぜ? 1万6千円でマリー・アントワネットを引き合いに出しては失礼だろう。それに健康器具を騙されて買ってしまい、それのローンが1万6千円なら同情する。だがこの人はたった20年間にたった1万6千円を払うだけで最高学府の教育を受けられたのだよ。大学の4年間に月々8万円を借りたのを、20年間に月々1万6千円で返すのって、いま計算したら無利子ではないか。384万円を借りて、それを20年間かけて返済すれば良い。こんなローンがあるならもっと高い車を買えた。そもそも月々1万6千円の返済のために破産をしてしまう人って、原因は奨学金と別のところにあると思うのだが、みなさんはどう思いますか?