目から鱗とはこのこと

世の中には賢い人がいるものだ。この記事*1が解説している埼玉大学経済学部・宮崎雅人准教授が経済誌に発表した説。日本は世界に先駆けて超高齢化社会に突入し、これからは衰退するばかりだ。なにしろ1965年には高齢者1人を現役世代9.1人で扶養していたのが2050年には1.2人になる...ぜひ記事を読んで欲しいが要点だけ書くと、これを就業者数/非就業者数、つまり非就業者一人あたりを何人の就業者で養っているかに直すとまったく違った様相になる。
     
1955年から減ってない。むしろ増えている。つまり、昭和30年代なんか私の年令はとっくに現役を引退して盆栽いじりをしていたのが、平成のいまではふつうに働いている。窓際族とか社史編纂室勤務にして欲しいのに第一線、とは言わないが1.5線くらいで働かされている。また働いている女性が昔とは比較にならないくらい多い。さらにここ数年は人手不足、つまり雇用が増加している。アベノミクスは失敗だとか言ってる野党、私の会社の人事部に聞いてみろ。人が集まらなくて頭をかかえている。
もちろんこれで日本の将来は安泰だというわけではない。20代、30代の若者が私のようなジジイに取って代わったら当然に生産性は落ちる。だが、高齢者1人あたりの現役世代のグラフを見ると子どもを増やさなければならない、だが結婚年齢が上がって子どもは少ないし、そもそも結婚しない人が多いし、保育施設だって足りないし、日本死ねと言ってるお母さんだっているし、と絶望的になってくる。だがこのグラフを眺めるとむしろ労働生産性をもっと高めるにはどうしたら良いか、工場にはロボットをはじめとする自動化・省力化技術を、オフィスはさらにIT化を進めて無駄な報告や会議を減らして組織もフラットにしてと、まだまだやることがあるじゃないかと思えてくる。なにより団塊の次の世代、つまり私の世代がジジイになると、最近の若者よりITリテラシーが高いジジイ、私は違うが外国語に堪能なジジイ、フォークソングで育ったジジイ(生産性と関係ない)、現役のオタクのジジイ(むしろ生産性を下げる)がたくさん出てくる。
繰り返すが日本の将来は安泰では無い。だがマスコミが言うほどには悪くないと思う。よし、引っ越しが終わったらまたイベントに行って日本の経済をもっと回すのだ*2

*1:http://blogos.com/article/177012/

*2:結論がこれかなあ