春の映画まつり「獣は月夜に夢を見る」

ゴールデンウィーク中、仕事だったり家の用事だったりで自由時間がぜんぜん無くて、きょう行かないと都内の公開が終わっちゃうよと火曜日にもかかわらず行ってきた。なにかの映画を見たときに予告編をやっていて、そこではどんな話かぜんぜんわからなかったけど、このタイトルがすべてだな。ポスターで口に血が付いている主人公の女性、そしてこのタイトル、そう、その話だよ。デンマークの映画だそうだが、風景が独特。日本海側の冬の漁村のイメージ。暗くてドヨーンとした風景と物語がマッチして、どんどん鬱展開になってくる。これ、主人公の父親が娘に真実を告げていたら避けることができた悲劇じゃないのか。それなのに最後まで父親にその自覚がないのがなんとも。ただ娘や母親がなぜそうなるのか、村人は父親同様、真実を知っているようなのだが誰の口からも語られることがない。でもいいのか、それを語ってしまったら陳腐な話になってしまうのか。
この主演の女優、ぜんぜん知らない人で公式サイト以外に情報もないのだが、今年で22才だって。中盤でみぞおちのあたりにある兆候が現われて、それをよく見るために上半身をはだけるのよ。この人の胸って、ぽっちゃりした小学生の男の子程度なんだ。欧米人にもこういう人がいるのか。そりゃいるか。北川景子や華子様が見たら自信を持つレベル。ラストは手塚治虫のパンパイヤみたいな展開。前半との落差がでかすぎてついていけないが、元の姿に戻った主人公の目が覚めると、船には死体の山。主人公とその恋人、これからどうするんだ?