自動販売機を前提にした家

私の住まいから少し歩いたところ、国道14号線沿いに妙な家があった。この国道14号線、通称・千葉街道は東京と千葉を東西に結ぶ幹線道路。都内から国道315号線、通称・蔵前橋通りを走ると小岩のあたりで国道14号線に入る。ところがこの道路、幹線道路のくせに本八幡近辺では片側1車線と道幅が狭くなり、そこに京葉道路の市川インターを降りた車が流れ込み、さらに北側は地べたを走っている京成電鉄の踏切がありいつも激混み。外環道路の工事をしているがこれが完成すると空くのか。かえって混むような気もする。
正月に家族で近所の神社に初詣に行ったときにこの家の前を通った。まずは写真を見てくれ。
     
ふつうの家だが、自動販売機があるだろ。これがすっぽりと収まっているのだよ。つまり家を新築か改築するときに自動販売機のスペースを作ってあるわけだ。私はこんな造りの家を初めて見たがよくあるのか? 家の前は国道14号線なのでいつも混んでいる。だがここはJRの市川駅本八幡駅のちょうど中間なので歩行者は少ない。電車に乗る人も買い物をする人も、この家を境に西側の人は市川に、東側の人は本八幡に向かうわけだ。自動販売機の電気代をペイできるのか、他人事ながら心配になってしまう。しかもよく見ると...
     
売価が130円! これでは売れないだろうに。もちろん炭酸入りのお汁粉とか、イチゴ味のコーヒーとかのレア物が置いてあるわけでは無い。妖怪ウォッチのバッジが付いてくるわけでもない。ここから本八幡に向かって少し歩くとファミリーマート、市川に向かって少し歩くとセブンイレブン、その先には24時間営業をしているイオン系のスーパーがある。のどが渇いて渇いてとてもそこまで歩けない、もう生死の境目のような人がここで飲み物を買うのかもしれない。でもその人はどこから来たんだ? こっちに来る機会があったら130円の缶コーヒーを買ってあげてくれたまえ