スピーチ

終わったよ。お車代もらっちゃった。今回、「なぜ俺を招待するんだ」+「なぜ俺が乾杯の音頭なんだ」の二重の怒りで最近の相場の最低額・3万円しか入れなかったのに、1万円もらっちゃった。俺って、最低の人間だろ。練りに練ったスピーチは大ウケだったよ。後半の余興ならともかく、まだ飲んだり食ったりしてない状態、乾杯の音頭のスピーチであそこまで笑いを取るのは至難の業だぞ。入れたいフレーズを並べてとりあえずスピーチにまとめたのが3日前。それを脳内で繰り返しているうちに今回のテーマが見えてきた。この結婚式、二人とも年令がかなり高いのだ。私の経験から、この場合は新郎の両親より新婦の両親のが喜びが大きい。諦めかけていた娘の花嫁姿が見られるわけだからな。そして40過ぎの娘をもらっていただきありがとうございます、と新婦側のが立場が弱い。あくまでも一般論だけどね。そうすると私がやらなければならないことは新郎を叩いて新婦を持ち上げる。こんな男と結婚してくださってありがとうございますと。私は新郎側だからやりやすい。その方向で余分なところをどんどんカットして、テーマにそって言葉を足し、まだ会ったことがない花嫁さんを讃える内容にした。いいじゃないか、いいじゃないか。なにか大事なことを忘れているような気がするが、これでいい。1分半にまとめて披露したよ。私の身内の新郎側はもちろんだが、新婦側もウケていた。席に戻ると「おもしろい!」「さすがです!」と賞賛の嵐だったが、

  「新郎側の親戚の反応が微妙でした」

...忘れていたのはこれか!