こんなところに入れるなよ

こんなニュースがあった。

  「iPad卒業証書」、多摩市立愛和小が卒業生に 12年後まで開けないタイムカプセルメッセージなど収録

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  東京・多摩市立愛和小学校(松田孝校長)は、「iPad卒業証書」を8人の卒業生に贈った。

  本体にクラスメイトや先生からの直筆メッセージや未来の自分へあてた言葉が収録されている。

  (中略)

  未来の自分に向けた3つのタイムカプセルメッセージは、3年後/6年後/12年後しか開けないようになっている。

まず卒業生がたった8人というのがびっくりだがそれは置いておいて、iPadに入ったメッセージ。最後のものは12年後でなければ見られない。アイデアは悪くない。だがデバイスが悪い。このiPad、12年後も使えるのか? 掃除機や洗濯機なら適時、修理をしながら大事に使えば12年後も使えるが、電子機器なんか12年後に使うことなんかはじめから想定されてないぞ。このiPadは12年後も使えるかという問いは、この掃除機は120年後も使えるかという問いに等しい。液晶とか蓄電池とかハードディスクの駆動部分とかコネクタの穴とか思わぬところで寿命が来ないか? これをやるならWindowsのパソコンだろう。とにかくこのiPadはなるべく使わないようにすることだ。この場合、定期的に充電をしたほうがいいのか、しないほうがいいのか、どっちのが電池の寿命を延ばせるのだろう。
ファイルは手元の置かないでどこかのサーバーに置く。12年後にファイルを送信するのはダメだな。いまのアドレスを12年後も使っている保証がない。すると自分で見に行くのか。でもそのサーバーの運営会社が12年後も存続している保証がない。あとはファイルの形式だな。PDFなら12年後も残っているだろうが、なにかのソフトウェアで表示させるような仕掛けだと、そのソフトが12年後の環境で動作するかどうかわからない。なんにせよ、12年というのが情報処理の分野ではとてつもなく長いのだ。どうかんがえても、15才、18才、24才になったらみんなで校庭を掘り起こすのが正しいやり方だと思う。だが卒業生が8人しかいない学校だと12年度も存続しているのか? 先生もそれが心配だったので、このような方法をとったのだろう。しかたない、私が預かってやろう